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思った通り！ルッチさんの後ろ姿を発見した。
カツカツと、靴音を響かせ歩いている。
……放つオーラも真っ黒々！しかも何か禍々しい！！
『る、ルッチさん！』
「……」
足音が止む。
彼の肩に止まっていたハットリちゃんも、小さく鳴いた。
(何て声をかけよう！？)
私も伊達に長年働いてない。
知っているのだ。
ルッチさんという人物が──"意地っ張りである"ことを！
ここで"一緒にヘアアレンジしたかったんですよね？"なんて呼びかけたところで、神経を逆撫でしかねない。壁指銃になる恐れがある。
『髪、触って良いですか』
「……は？」
気づけばそう口にしていたらしい。
ルッチさんは背中を向けたまま、顔だけを少しこちらに向けた。
彼にしては随分と拍子抜けした声だったと思う。
ルッチさんに近づき、後ろに並ぶように立つ。
まだ許可は下りてなかった。それでもいくら待ったところで、返事が来る気もしなかったのだ。
白服に垂れ下がった艶やかな髪を、私は静かに掬う。
「……」
舌打ちもされない。
「クルルッポー」
ハットリちゃんの声を都合良く解釈して、私はそのまま彼の髪を好き勝手に弄り始めたのである。
ルッチさんはされるがまま、私も手を止めないままで。
『ルッチさん、お団子似合いますね』
作業完了を伝えるためにそう言ったのだが、本当に良く似合っていた。
ファッション誌のモデルみたいだ。
ルッチさん、彫りが深い端正な顔立ちだもんなぁ。
「……何の真似だ」
やっぱり嫌だったかしらん？
だけど最後の最後まで動かずにいてくれたのは、彼の優しさだろう。
『ごっ、ごめんなさい！
その、ルッチさんの髪でやってみたくて』
「練習台というわけだ」
『……今度はルッチさんも、一緒にやってみませんか？』
ぽつりと背中にそう呟くと、彼は少しの間黙り込む。
「まさか、それをわざわざ伝えに来たのか」
……そして彼にそう言われた時、既にその体はこちらを向いていた。
返答を待つ私に、今度はルッチさんが手を伸ばす。
彼は私の髪を一房掬うと、質感を確かめるようにそれをじっと見つめた。
(……え？)
何か照れるっ！
というか何故ルッチさんは私の髪を触ってるの！？
ふと彼と目が合ってしまい、私は慌てて目線を逸らした。
「……フン」
結局それっぽい回答は得られぬまま、ルッチさんは鼻を鳴らすと何処かへ去ってしまった。
……不思議と機嫌は直った、っぽい？
「のう、アイツ何故か嬉しそうじゃないか？
見えんはずの尻尾が揺れとるみたいだわい」
「関わらん方が良いな。謎に髪型まで変えてるしよ……」
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なめこ(プロフ) - ワサ六さん» ワサ六様、掲載承諾の旨ありがとうございます！本当にイラストが可愛くて、今も見返す度に叫んじゃってます(笑) 引き続きよろしくお願いいたします〜！ (5月8日 12時) (
レス) @page12 id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
ワサ六(プロフ) - なめこ様に喜んでもらえてすごく嬉しいです、ありがとうございます‼掲載の件は全然okです。嬉しいです。これからもなめこ様の作品楽しみに待っています。 (5月7日 21時) (レス) id: 2f36cd8639 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - ワサ六さん» ワサ六様、勿体なきお言葉感謝します。それにッ滅茶苦茶可愛い〜主人公イラストまで！？！？！？本当にありがとうございます(感涙) 差し支えなければ、こちらのイラストを本作内で紹介することは可能でしょうか……？(画像URL・作者様ページの掲載を予定しております) (5月7日 21時) (レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
ワサ六(プロフ) - キャラと主人公の絡みが好きです。本編のストーリーも作りこんであって、読み直すたびに感動しています。 主人公ちゃんの想像図が違かったら申し訳ないのですが、描いてみましたhttp://uranai.nosv.org/img/user/data/b/7/1/b71223cc1592d17cd402898327c4c5b5.jpeg (5月7日 15時) (レス) id: 2f36cd8639 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - 酢さん» 酢さん、温かいコメントありがとうございます！私がネロ君好きなのもあり(笑)、今後もちょくちょく出していけたらと思います。引き続き更新頑張ります〜！ (2023年3月4日 8時) (レス) @page3 id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2023年2月27日 14時
