3話▽豹に睨まれた ページ5
私はルース・A、17歳。
ある日突然CP9で働くことになった、ごく普通の凡人だ。
私はそこのトップであるスパンダム長官に命じられて、書類整理を行っている。
ここに来る前から書類仕事には慣れてたし苦ではない。
"空きができた"ってことで秘書官に任命されたが……確かにこういう仕事は自分向きかも？
単純作業をこなしながら、この間の件を振り返ってみる。
あの時私は死んだはずだった。
だって確かに頭を撃ち抜かれたし、実際滅茶苦茶痛かったし。一瞬だったけど。
それでも生き返って、しかも一時的に凄く強くなってた。
(……もしかして、これって)
私は昔、"悪魔の実"……のような物を食べたことがある。
海の戦士ソラに憧れていた私は、スーパーパワーを手に入れたいと考えていて。
難しい文字ばかりの図鑑片手に、不思議な木の実を食べたことがあった。
グルグル模様の珍しい実。
図鑑の挿絵には載っていなかったけど、食べたらすっごい不味くて……"悪魔の実だ！"なんて当時はウキウキして家に帰ったっけ。
それでも能力は一向に現れなくて、結局アレは悪魔の実じゃなかったと思ってた。
思ってた、けど。
死んで生き返る。
……いや、"生まれ変わる"。
こんなこと普通できないよね？
(これが私の、
「お前まだルッチ達と会ったことないよな？」
『うェ！？』
突然話しかけられて変な返事をしてしまった。
声をかけてきたスパンダム長官はそんなことお構いなしに話し続ける。
「いや、そろそろアイツらも任務から帰ってくる頃だからよ。一応紹介しといた方が良いだろ」
『あ、は、ハイ、ソウデスネ』
"任務"、って。もしかして……
「そんなビビるこたァねぇよ。
ま、
(や、やっぱりーッ！！！)
とんでもないところに来てしまったよ私！
目の前の男も"日常茶飯事"といった風に平然と言ってみせるもんだから！！
『そ、そ、その……わ、わた、私』
「あ？」
『こ、殺しとか……し、したことなくて』
「別におれ達はやんなくて良いんだよ。アイツらがやってくれんだから。
……お、噂をすればお出ましだな」
長官の発言に目線を追えば、その先には──黒い衣服に身を包んだ集団が。
殺気が凄い。ほぼ戦闘経験がない私でも分かる程に。
「……長官。そちらは？」
集団の先頭に立つ、長髪の男に一睨される。
私の体は凍りついたように、震えがガタガタと止まらなかった。
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なめこ(プロフ) - I r°さん» ありがとうございます！これからも自分のペースで更新頑張らせていただきます！ (2020年12月6日 10時) (
レス) id: 64cb88d55b (このIDを非表示/違反報告)
I r°(プロフ) - すごく好きです！これからも頑張ってください！！ (2020年12月5日 15時) (レス) id: e50f3d6e93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年11月12日 21時
