15話▽白鳩危機一髪 ページ17
「何の真似だ」
『……』
対面史上最大の睨みをいただき、私は口を縫い付けられたように何も言えなくなっていた。
目の前の男──ロブ・ルッチさんはただならぬオーラを放っている。
(え……私彼に何かした！？)
だって今やってたことって、可愛い鳩を助けただけだよ！？
ソレ以前にもルッチさんの気に障るようなことなんて……私の存在？
1人脳内パニックになっていると、助けた鳩は彼の方へ飛んでいった。
……いやいや危ないよッ！
確かルッチさん、"ネコネコ"？の能力者って書いてあった気がするし！
気安く近づいたら食べられちゃうって…………あれ。
「ポー」
「……」
鳩は彼の肩に静かに留まる。
ルッチさんの方もそれを特に気にする素振りはなく。
……え、もしかして？
『……ルッチさんの、お友達ですか？』
「は？」
『すっ、すみません！すみません！』
わーん、もしかして失言でした！？
難しすぎるよ言葉選びが！
凄すぎる圧に泣きそうになっていると、鳩はその怪我した足をルッチさんに見せつけた。
彼もそれを見て何かを察したらしい。
今までの凶悪なオーラを弱めて、心なしか穏やかな雰囲気になった……気がする。
「お前が？」
『え？』
「"お前がハットリの足の手当てをしたのか？"と聞いている」
『は、ハットリ？』
聞き方がいちいち怖いし"ハットリ"って誰！？
……あ、鳩さんか！
ヤバいまたルッチさんが怖い顔になっちゃった！
「また撃ち殺されたいか？」
『はい！はいそうです私がやらせていただきましたッッ！』
「……」
目に涙を滲ませながら許しを乞うようにそう言えば、ルッチさんは黙り込む。
そしてその後、だから何というわけでもなく指令室から無言で出て行った。
……靴音をしっかりと鳴らしながら。
(……取り敢えず、助かった？)
別に礼が欲しくて取った行為でもないし、何も言われないのは構わないけど。
それにしたって怖すぎるよ態度が……！
あと、ハットリっていうんだあの子。
詳しくは聞けなかったけどあの距離感からして、多分最近出会ったわけではなさそうだ。
あのルッチさんが鳩に"ハットリ"って名付けたの？
……流石に安直すぎない……？
私は解放された安堵と疲労と、その他諸々の感情から思わずその場に座り込んだ。
「帰ったぞ……ってお前随分くたびれてるじゃねェか！？
何かあったの？」
『……いえ、
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なめこ(プロフ) - I r°さん» ありがとうございます！これからも自分のペースで更新頑張らせていただきます！ (2020年12月6日 10時) (
レス) id: 64cb88d55b (このIDを非表示/違反報告)
I r°(プロフ) - すごく好きです！これからも頑張ってください！！ (2020年12月5日 15時) (レス) id: e50f3d6e93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年11月12日 21時
