32話▽新米能力者 ページ34
あの事件から2週間。
ようやく頭の整理がついた私は、スパンダム長官とブルーノさんからお話を聞いていた。
『"ドアドアの実"……ということは、ブルーノさんも能力者だったんですね』
以前書類整理中にCP9の方々の経歴を……まぁ勝手に見させてもらったのだが、見落としがあったようだ。
悪魔の実ってたいそう珍しいと聞いてたケド。
少なくとも
流石政府の諜報機関……！
「数ヶ月前からな」
「はじめは順当にクマドリにやるつもりだったんだがな。
"悪魔を身に宿すのには抵抗がある"とか言って断りやがったんだ」
"変なやつだよなァ"とぼやく長官だが、クマドリさんの意見には一理ある。
だって得られる力は大きいけど、一生カナヅチだし。
私はもともと泳げなかったからあまり困らないが、CP9の方々は運動神経も良さそうだ。
何より大半の悪魔の実は食べてみるまで分からない、ギャンブルのようなもの。
……幼い馬鹿な私はそのギャンブルに熱中していたワケだけど！
「お前がボコボコにしたあの組織はな、一応"元"お得意様だった。
政府に金を献上する代わりに、アイツらの商売……まァ人身売買を容認していたワケだ」
「ボコボコにしたのか」
『う……でもちゃんと生きてますから』
あの時私はついカーッとなって、レストランにいた人達全員をのしてしまった。
でも！あの時は生死の瀬戸際だったじゃん？
それに殺しはしてない！！絶対したくないし！！！
あの後ちゃんと海軍に引き渡したもん。
「ただアイツらは悪魔の実を手に入れちまった。それが"ドアドアの実"」
『だから……政府はそれを回収しようと？』
「その通り。
幸いアイツらはソレを食べる気はなかったらしい。
ルッチによればアジトでご丁寧に保管されていたそうだ」
私も新人研修の時教わったなぁ。
"悪魔の実は危険故、海賊や民間人の手に渡してはならない"って。
「──とまァこうしてソレはコッチに流れてきたワケだ！
どうだ？その能力にも慣れたかブルーノ？」
「コツは掴めてきましたが……もう少し経験を積む必要があるかと」
つまりブルーノさんも悪魔の実に関しては新人ってことだよね。私と同じっ！
『一緒に頑張りましょう、ブルーノさん！』
「……あァ」
「ぬゎあ〜〜〜に呑気なこと言ってんだA！
お前だってちゃっちゃと一人前になりやがれ！」
きっと私も使いこなして、立派な"正義の味方"になるんだ！
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なめこ(プロフ) - I r°さん» ありがとうございます！これからも自分のペースで更新頑張らせていただきます！ (2020年12月6日 10時) (
レス) id: 64cb88d55b (このIDを非表示/違反報告)
I r°(プロフ) - すごく好きです！これからも頑張ってください！！ (2020年12月5日 15時) (レス) id: e50f3d6e93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年11月12日 21時
