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素より神なんか信じちゃいない。
だがこれを"天の与え"と言わずして、何と呼べるだろう？
偶然乗り込めた船が、憎っくき"忌敵"のものだった。正しく復讐するには絶好のチャンスじゃないか。
堪らず上がった口角を、そっと手で覆い隠す。
『いやァ、にしてもおたくらには色々と世話になりましたなぁ。
(5人くらいなら仕留められそうだ)
流石にこの面々、皆殺しは厳しいが。特に不信感バリサンな剣士とジンベエさんは。
それでも麦わらに催眠をかけてしまえば、代わりに手を下してもらえるしな。
……生きて
しかしやる価値はあるだろう、きっと一家の方々は喜ぶだろうから。
こうでもしなきゃ、彼等の気持ちも晴れないだろうし。
(自分の気分も、ね)
そうと決まれば機会を窺う。
麦わらがこちらに攻撃をしかけてきたら、敢えて急接近するのだ。恐らくこちらの意図が読めずに動揺するだろうから、その隙に顔を合わせて見つめ合う。
船長様を操れれば、2人がかりで戦える。用が済んだら最期は海に落ちてもらえば良い。
『本当立て続けにご苦労様ですわ。
そんでこの度は助けてくださりドーモありがとうございます！
お礼と言っては何ですが──……』
「え、お前"旅芸人"ってことか！？
良いな〜！何か見せてくれよ。
おれの船にはまだ芸人がいなくてさー」
『……は』
(コイツ、敵対心はあるよな？)
バカ脳天気な……いや、バカで脳天気なキャプテンを持つのも大変だろう。心底同情する。
"雨に打たれているのも何だし"と、そのまま船内のダイニングへと誘導された。
普通敵を室内へ引き込むか？
盗聴器や爆弾を仕掛けるかもしれないのに？？
「身体が冷えただろう？
コーヒーをどうぞ、マドモアゼル」
……敵対心ゼロなのは、コイツも含まれるようだ。
無駄な動きのないウエイターのように、気づけば目の前に白いカップが給仕されていた。
『お気遣いどうもー』
ふーん、コイツがヴィンスモーク家のねぇ。
"プリン様を泣かせた男"と。
「……雨が止んだら、大人しく出ていくんでしょうね」
「えーッ何言ってんだナミ！旅芸人だぞ！？」
「そうだぞナミ！
こんなビッグスターに出会える機会、今後あるか分からねェのに……」
「ちょっとは警戒しろって言ってんのよ！！！」
……案外警戒心ある奴の方が少なかったりします？
全然相手方から仕掛けてこねーな、どうしたもんだか。
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なめこ(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます！こちらも思いつき次第更新していきますので、今後ともよろしくお願いします！ (2022年9月10日 17時) (
レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです！もし続編があるのなら、続きを楽しみにして待っています！(*´ω｀*) (2022年1月5日 12時) (レス) @page20 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年10月30日 19時
