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▼ブリュレ視点
『え、昨日の？』
誘惑の森で優雅に紅茶を啜っていれば、向かいに座るAは素っ頓狂な声を出した。
「詳しい内容は聞いてないけどさ。
その番組を見て、プリンが結構荒れてたのよ」
『……』
思い当たる節を探しているのか。
彼女は顎に手を当てて、考え込む仕草を見せる。
──聞いてよブリュレ姉さん！
──Aがオタクに優し過ぎる！！満点好感度芸人で私しんどい！！！
(……イマイチ感覚が分からないけれど)
きっとヤキモチでも焼いてるのかしらね。
プリンはAが大好きだし、恐らく番組で他のファンと仲良くする彼女を見て……
(Aのこととなると、こっちもお手上げだわ)
「……本当、色々手間かけるわね。
プリンは昔っからAの追っかけをしてたから。
あんた絡みのことになると、融通が利かなくなると言うか……」
愛すべき妹を変えてくれたのは、紛れもなく目の前にいる彼女。
あんたはまだ信じてないかもしれないけど、プリンは本当に"特別"だと感じてるのよ？
あんたが忽然と姿を消してしまえば、その後を追ってしまう程には。
『……はぁ〜……』
Aの前のソーサーが"カチリ"と音を立てる。
彼女の指先が立てた音のようだ。
その右手は熱を逃がすためか、冷えた食器を摘んでいた。
そして彼女の左手は──Aのすっきりとした顔立ちを覆い隠している。
しかし指と指の狭間から、その表情を窺うのは難しいことではなかった。
「……」
『……』
「……赤いわよ、顔」
普段の彼女なら調子の良い言葉の1つでも返してきそうなものだが！今の彼女はその本分にも頭が回らないらしい。
『……昨日の、って。
"自分がファンと直接ご対面したら〜"のヤツかぁ……』
彼女が以前、テレビで"自慢のポーカーフェイス"なんて謳われていたのを思い出す。
そんな物、ただの御伽噺にも感じてしまう。
だって殆ど隠れてしまっている顔ばせからも、照れ笑いが漏れ出てるのだ。
(案外、
Aをこんな顔にさせられるのも、プリンの特権じゃないかしら。
……心配せずとも、他のどんなファンだって敵わないでしょうよ。
それこそ、カタクリお兄ちゃんやクラッカー兄さんも羨ましがるくらい。
「仲が良さそうで何よりだわ」
『……アイスティーを頂いても』
「ウィッウィッウィ！
ランドルフ、持ってきておいで」
("戦闘員オタク"に"ご主人バカ"、ね)
私が取り持った縁でもあるけど、こうもベッタリになるとは。
……まぁこれでAも、ウチを裏切れないでしょう？結果オーライよね。
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なめこ(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます！こちらも思いつき次第更新していきますので、今後ともよろしくお願いします！ (2022年9月10日 17時) (
レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです！もし続編があるのなら、続きを楽しみにして待っています！(*´ω｀*) (2022年1月5日 12時) (レス) @page20 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年10月30日 19時
