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折角部屋の掃除を手伝ってしんぜようとしたら、フランペ様が予想外……では正直ない声を上げた。
『ありゃ、失敬。捨てちゃマズイ物でしたかね』
「……そうよ！
それは明日からダーツの的にするんだから！！
勝手にゴミにしないで頂戴ッ」
(何処までもひん曲がってんなー)
まだまだ子供ですことね。まぁ実際ガキんちょだけどもさ。
やれやれ、世話の焼ける！
『タブレット様やカトウ様のことも、そんな風に邪険に扱ってました？』
「……？
タブレットおにー様にカトウおにー様は……関係ないでしょ。特段嫌う理由だってないわ」
『ブラウニー様やズコット様は』
「2人のことも別に……何が言いたいのよ？」
『フランペ様は本当〜に、"完璧だから"カタクリ様を愛してたんですか？』
目を細めてじっと見つめると、彼女は言葉を喉に詰まらせる。
確かにそれもあるのだろう。あったからこそ盲目的に彼を崇拝していたのだから。
しかしそれなら、それ
完璧とは呼べない方々のことを、彼女はこうも敵視していただろうか。否、そんなことはなかったはずで。
『まー無敗の男ではなくなりましたけども！
結局それって、"理想の兄"から"普通の兄"に変わっただけでしょうに』
「……」
膨れるフランペ様に"
『普通の兄はお嫌いですか？』
すると重い扉が開くように、ゆっくりと声が吐き出される。
「……普通なんかじゃないわ。
おにー様は……カタクリおにー様は。家族の誰よりも、大きくて強くて」
『……ほーぉ』
「それに弟妹達全員から慕われてて、それでいて誰にでも優しい……昔から……」
自分が手にしている写真立てを横から覗き込まれる。
フランペ様の面持ちからは、いつもの毒気が抜かれていた。
何かを慈しむような、哀しむような。眉尻を下げた表情で、写真に写る兄妹を見るのだ。
「……許してもらえる、かなぁ」
落ちた震え声にため息を吐く。
『さぁ？
具体的にカタクリ様と何があったのか聞いてませんから』
「……うぅー……」
わ、泣き出しちゃったぞこのお方。
……泣かせたの自分じゃないよな！？
まるで自分が悪者みたいになってるが。
『……どちらにせよ謝んなきゃ分からんですよ。
許されなかったら、またその時考えましょ』
「…………て」
『んぇ？』
「Aも一緒に来てッ……！」
『は？』
1人で謝りに行けばええですやん！面倒臭いな。
つーか耳引っ張るなよ！！
人にモノ頼む態度がおかしすぎるだろうが！！！
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なめこ(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます！こちらも思いつき次第更新していきますので、今後ともよろしくお願いします！ (2022年9月10日 17時) (
レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです！もし続編があるのなら、続きを楽しみにして待っています！(*´ω｀*) (2022年1月5日 12時) (レス) @page20 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年10月30日 19時
