今日:10 hit、昨日:1 hit、合計:17,356 hit
小｜中｜大
ピシャーン！！！
ゴロゴロゴロ……
『……』
万国 がこんなに荒れるのも珍しい。
──しかも一昨日からずっとこう。
余程ママさんの機嫌を損ねた輩がいるようで。
込み上げる欠伸を噛み殺しながらも、何処か鼓動が早くなるのを感じる。
眠いのに眠れない。
眠ってしまえば……また全てが忽然と消える気がしてしまうから。
自分にとっての嵐は、そんな喪失の象徴であった。
「そんなに嫌か？」
ふと、頭上から言葉が降りてくる。
『……何がです？』
「しらばっくれんなよ。顔色悪ィぞ」
"適当な性格してるのに変なとこは細かいな"などと失礼な考えを浮かべた。
顔色……顔色か。
人って睡眠時間が足りてないと外面に出るの不便だわぁ。
『ご心配ドーモ。
でも1億2億の睡眠負債には慣れてますから。
ほんの少ーし不調なだけです。
もう数日後には本調子 で超幸せ 〜つって』
じき悪天候も去るだろう。そうすれば今までの分もたっぷり休めるはず。
そう笑って返すと、ダイフク様は小さく舌打ちをした。
「お前な。もうそういうのやめろ」
『！』
「……しゃーねェな。
午後のお前の業務は"睡眠"だ。寝たフリはなしだぞ」
(……何言ってんだこの人？)
今日はダイフク様管轄のポリポリ島勤務。
長ーいデスクに積まれた書類を前に、これまた長ーい椅子に彼と隣合って座っている。
そして今はお昼も食べ終え、10分後にお仕事再開……なんて時であった。
予想だにしない指令に、自分は本分も忘れて素人同然のリアクションをしてしまう。
『寝る……業務 ？ここで？？』
「そうだ」
『イヤイヤそれ業務って言いませんて！
しかも寝るだけなら家に帰って寝ますがな」
「1人じゃ寝れねェからそうなってんだろ」
正論である。
しかし何とか言い返したくて、それでも頭に手のひらを乗せられてしまえば……こちらは黙り込むしかなくて。
嗚呼もう、何でこの方の手はこーんなデカくて温かいんだ！？
この温みを前に、何も言えなくなってしまう自分も恥ずかしいわ……ッ！
──ビュオオォ……
窓の外では大きな音を立てて、風が次々と通り過ぎてゆく。
(……にしてもよ？)
仮にダイフク様が居たとて、この風音の中。
入眠が難しいことに変わりないのである。
乱された髪を整えつつそんなことを考えていると、今度は突然上半身を引き倒され──……
「今だけ貸してやる」
……気づけば彼に、膝枕をされてました。キャ♡
▽きっと明日は ページ20
▽WCI編後、平和時空
▽ダイフクに世話になる話
ゴロゴロゴロ……
『……』
──しかも一昨日からずっとこう。
余程ママさんの機嫌を損ねた輩がいるようで。
込み上げる欠伸を噛み殺しながらも、何処か鼓動が早くなるのを感じる。
眠いのに眠れない。
眠ってしまえば……また全てが忽然と消える気がしてしまうから。
自分にとっての嵐は、そんな喪失の象徴であった。
「そんなに嫌か？」
ふと、頭上から言葉が降りてくる。
『……何がです？』
「しらばっくれんなよ。顔色悪ィぞ」
"適当な性格してるのに変なとこは細かいな"などと失礼な考えを浮かべた。
顔色……顔色か。
人って睡眠時間が足りてないと外面に出るの不便だわぁ。
『ご心配ドーモ。
でも1億2億の睡眠負債には慣れてますから。
ほんの少ーし不調なだけです。
もう数日後には本
じき悪天候も去るだろう。そうすれば今までの分もたっぷり休めるはず。
そう笑って返すと、ダイフク様は小さく舌打ちをした。
「お前な。もうそういうのやめろ」
『！』
「……しゃーねェな。
午後のお前の業務は"睡眠"だ。寝たフリはなしだぞ」
(……何言ってんだこの人？)
今日はダイフク様管轄のポリポリ島勤務。
長ーいデスクに積まれた書類を前に、これまた長ーい椅子に彼と隣合って座っている。
そして今はお昼も食べ終え、10分後にお仕事再開……なんて時であった。
予想だにしない指令に、自分は本分も忘れて素人同然のリアクションをしてしまう。
『寝る……
「そうだ」
『イヤイヤそれ業務って言いませんて！
しかも寝るだけなら家に帰って寝ますがな」
「1人じゃ寝れねェからそうなってんだろ」
正論である。
しかし何とか言い返したくて、それでも頭に手のひらを乗せられてしまえば……こちらは黙り込むしかなくて。
嗚呼もう、何でこの方の手はこーんなデカくて温かいんだ！？
この温みを前に、何も言えなくなってしまう自分も恥ずかしいわ……ッ！
──ビュオオォ……
窓の外では大きな音を立てて、風が次々と通り過ぎてゆく。
(……にしてもよ？)
仮にダイフク様が居たとて、この風音の中。
入眠が難しいことに変わりないのである。
乱された髪を整えつつそんなことを考えていると、今度は突然上半身を引き倒され──……
「今だけ貸してやる」
……気づけば彼に、膝枕をされてました。キャ♡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 66人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なめこ(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます！こちらも思いつき次第更新していきますので、今後ともよろしくお願いします！ (2022年9月10日 17時) (
レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです！もし続編があるのなら、続きを楽しみにして待っています！(*´ω｀*) (2022年1月5日 12時) (レス) @page20 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なめこ | 作成日時：2020年10月30日 19時
