▽末っ子様の言うことは ページ15
▽WCI編後、平和時空
「『"愛してるゲーム"？』」
とある日、ホールケーキ城にて。
自分はモンドール様と共に、アナナ様の
……そしたらこのお嬢様、これまた妙なことを言い出したぞ！
「そう。とっても面白そうなゲームなの」
『面白そうですかぁ？』
「……ま、話だけでも聞いてやろう」
名前からってのもそうだが、"アナナ様が提案した"ってだけでもだいぶ嫌な予感がするんだよな！前例が山ほどあるし。
「ルールは簡単よ。
交互に"愛してる"って言って、先に照れちゃった方が負け」
(嫌な予感って本当によく当たるよな〜)
「それって恋人向けの遊びだろ」
『自分達がやっても何も面白味なくないですか？』
「アナナが面白いから良いの！」
『暴君？』
何が悲しくて独り身同士でこんなゲームを！？
しかも8歳児の前で！
モンドール様も明らかに乗り気ではなく、1人アナナ様のみがワクワクしている状態。
ただし断れるような空気でもなく。
「『……1ゲームだけ』」
「やったー！」
自分達は渋々、承諾することにした。
「それじゃあ行くぜ」
『押忍です』
先行はモンドール様。
彼曰く"後手だと咄嗟の返しが思い浮かばない"らしい。
見つめ合い、生じるわずかな沈黙。
彼は意を決したように喉を鳴らし、重たげに口を開いた。
「愛してる」
『自分も愛してますよ。モンドール様のこと』
自分が思ったよりも早く返事をしたもんだから、彼は少し驚いたように目を見開いた。
しかし双方照れる様子はない。
それもそのはず、これはただの"ゲーム"なのだから。
そしてゲームとなれば当然、勝ちを譲るなんて考えはなくなるものである。
「おれはお前がここに来た時から愛していたぜ」
『自分は一緒に働いていた時ドキドキしっぱなしでした。愛してます』
「それを言うならオレもだ！愛してる」
ここまで来れば互いに恥じらいなんてものはなく。
"とにかく相手を照れさせる"という一心で、クサいセリフを吐いたりもする。
「気づけば目で追っていた」
『自分の中で存在が大きくなってたんです』
「『愛してる』」
もうそこにアナナ様がいようがいまいが関係なかった。
自分とモンドール様は目の前の相手のみにしか意識がなく、そのあまりにも白熱した試合が中断されたのは──……
「何をやっている」
……真上から、嫌に物恐ろしい声が投げかけられた時だった。
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なめこ(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます！こちらも思いつき次第更新していきますので、今後ともよろしくお願いします！ (2022年9月10日 17時) (
レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです！もし続編があるのなら、続きを楽しみにして待っています！(*´ω｀*) (2022年1月5日 12時) (レス) @page20 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年10月30日 19時
