105話▽失いたくない ページ9
某日未明、侵入者が確認される。
相手は"麦わらのルフィ"をはじめとする一派。
目的はニコ・ロビンとカティ・フラムのようだ。
(懸賞金……1億ベリー)
スパンダム長官は衛兵達と連絡をとっている。
被害状況は5人と言うが。
1億の男がそんなに大人しいものだろうか、と私は少し疑問に思った。
「お久しぶりで。長官」
黒一色に身を包んだ彼等を見るのはいつ以来だろう。
無駄な装飾のないその格好は、まるで闇そのもの。
仕事仲間である私でさえ身構えてしまうほどに風格があった。
再会の余韻に浸る間もなく、彼らは出会い頭に"遊技"を始める。
そしてここでも一悶着。
こんなことをしてる場合ではないのに……どこか微笑ましくも感じる、懐かしい瞬間で。
「会った途端にくだらねェ番付なんぞ始めるからだ」
『皆さんやはりお強いですね』
「長官の道力は9、Aは4だー」
「言うな！
良いんだおれは指令長官なんだから！！」
(彼等が無事で、本当に良かった)
私はそんなことを考える。
そうでもしないと不安だから。
護送任務に加わったはずのネロさんやコーギーさんの姿が見えないのにも、気づかないはずなかったから。
「ジャブラに変なことされんかったか？A」
『え』
「な、何言ってんだカク！
それならてめェこそ向こうで……」
「わしゃ一緒に寝泊まりしただけじゃ」
「「「はァ！？」」」
お留守番組の喫驚の声が響く。
ルッチさんも何故か舌打ちをし、ブルーノさんは肩を竦めた。
……なんでまた誤解を招くことを！嘘ではないけど！！
そこで変に対抗意識見せなくて良いよ！！！
「調子に乗ってんじゃねェぞ……！」
「ジャブラも負けてないがなー」
「確かに……彼も"男"を見せてらァ！よよい！！
前にもAが着ていた
「「「「は？」」」」
今度は潜入組が驚く番。
クマドリさんが言ってるの、もしかして
いやそれも数年前の話だし！今更蒸し返さなくてもッ！！
「A、ありゃ汚らわしい獣じゃ。
金輪際ヤツに近づくでないわい」
『あの、カク？』
「おい何腰に手ェ回してんだ」
「2人共！言い逃れ出来ないセクハラよ」
この騒がしい空気に、5年前の日々を思い出す。
異常な空間だったかもしれないけど、それでも笑って過ごした日々。
(このまま時が止まったなら)
カリファさんに庇われるように抱きしめられて、私は胸が一杯になった。
「グルルル……」
「マズいな。ルッチが完全に豹モードだぞ」
「嫉妬かーチャパパ……パガァ！！！」
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なめこ(プロフ) - 綺世さん» 綺世さん、コメントありがとうございます！ルッチの魅力を伝えるのが中々難しかったので、そう言っていただけて嬉しいです〜……！機会がありましたら、次作の際も宜しくお願いします！ (2023年3月4日 9時) (
レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - 完結おめでとうございます！この作品に出会い、ルッチ推しになってしまいました。次作も楽しみにしています！執筆お疲れさまでした！ (2023年2月28日 14時) (レス) @page50 id: 782601e7a1 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - Jaさん» Jaさん、嬉しいお言葉ありがとうございます〜！長い作品なのにありがとうございます……笑 引き続き更新頑張って行きます！ (2023年2月1日 19時) (レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
Ja - とても面白くて昨日から一気読みしました！！更新これからも頑張ってください！！ (2023年2月1日 9時) (レス) @page40 id: f8125b9f7e (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - 酢さん» 酢さん、ありがとうございます……ご満足いただけたようで何よりです笑 CP9沼の民の妄想に、最後までお付き合いいただけますと幸いです！ (2023年1月22日 16時) (レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2022年12月3日 15時
