120話▽時間の許す限り ページ24
所変わって"軍艦"上。
(瞬間移動、結構酔う……)
傍から見たら"ピーグリーン"に染まってるのかしらん……私の顔色……
そんな不慣れから来る酔いも、次の瞬間には吹き飛んでしまう。
「A？」
私の名前を小さく呼んだのは、上着を脱ぎ捨て臨戦体制に入る男──ルッチさんだ。
「"A"……ってことは、こちらもCP9の！？」
「無礼者、秘書官であられるぞ！」
私は口を開こうとしたものの、それは突如飛び出してきた
「"ゴムゴムの……
巨大な
私は剃で避けたが、船内は滅茶苦茶だ。
(ルッチさんはまだ戦ってる)
このままでは船に乗る兵士達の命が危ない。
逃げる先はないかと辺りを見回せば、向かいの船から"嫌な視線"を感じた。
"このエニエスロビーと一緒に……あなた達も消し飛ぶわよ……！！！"
ロビンさんの言葉が蘇る。
(狙われる……麦わらがいるこの船も！)
完遂のためなら如何なる犠牲も厭わない。
さっきも衛兵への砲撃があったじゃないか。
『大佐！
この船に能力者は？泳げない者はいますか！？』
「！
いえ……把握する限りでは」
「──"
彼等の戦いっぷりは、常人では理解出来ない暴れ様だった。
今の一撃でマストも折れ、最早船を船たらしめるものが無くなってしまった程に。
『……ご命令を！
この船にいては危険です！！全員直ちに海へ！！！』
「！？」
「──"嵐脚・
ルッチさんの攻撃で、またも船が大きく揺れる。
大佐も分かってしまったようだ。このバスターコールという物の恐ろしさを。
彼の瞳は焦りと恐怖で震えていたが、守るべき部下達へと声を荒らげるのだった。
「船員に告ぐ！
至急！！海へ飛び込めェ！！！」
「「「！？」」」
切羽詰まった上官の声に、海兵達は状況を掴みきれずも次々と海へ身を投げていく。
月歩により遥か上空にいるルッチさんを、私は心許なく見上げた。
血を流し、傷だらけの体。
それでも戦いを止めることはないだろう。決着がつかない限り。
"砲撃"
暗々裏に放たれたその一言で……私達が乗っていた"第4号艦"は、轟音と共に燃え上がる。
幸い本船の責任者である大佐の尽力により、総員脱出済みであった。
私も彼が船を離れるのを見届けると、制限時間に滑り込むように瞬間移動を念じて──……
『あぅ』
──ついに変身は解かれ、そのまま移動先でへたばることとなるのである。
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なめこ(プロフ) - 綺世さん» 綺世さん、コメントありがとうございます！ルッチの魅力を伝えるのが中々難しかったので、そう言っていただけて嬉しいです〜……！機会がありましたら、次作の際も宜しくお願いします！ (2023年3月4日 9時) (
レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - 完結おめでとうございます！この作品に出会い、ルッチ推しになってしまいました。次作も楽しみにしています！執筆お疲れさまでした！ (2023年2月28日 14時) (レス) @page50 id: 782601e7a1 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - Jaさん» Jaさん、嬉しいお言葉ありがとうございます〜！長い作品なのにありがとうございます……笑 引き続き更新頑張って行きます！ (2023年2月1日 19時) (レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
Ja - とても面白くて昨日から一気読みしました！！更新これからも頑張ってください！！ (2023年2月1日 9時) (レス) @page40 id: f8125b9f7e (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - 酢さん» 酢さん、ありがとうございます……ご満足いただけたようで何よりです笑 CP9沼の民の妄想に、最後までお付き合いいただけますと幸いです！ (2023年1月22日 16時) (レス) id: 1b44704fa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2022年12月3日 15時
