名前 YS side ページ29
Aか…。
隣で眠るユウがベッドを抜け出した時ふわっと意識が戻って、寝てるのか起きてるのか解らない状態のまま帰ってきたユウの中の小さなユウをもう一度抱きしめて
YS「可愛いよ…」
なんて声をかけた。少しでも子供だったユウが幸せになればと思って。そんな俺に
「アッパ。Aも大好きよ。」
アッパか…。ひな鳥だもんな。今は小さなユウのアッパで居てやるよ。少しでもユウが落ち着く様にゆっくりと頭を撫でながら
YS「…大好きだ。愛してる」
とまだ声にもならない声で呟くと
「ジョンウン。愛してる。」
と呟いて、静かに眠りに落ちて行ったユウ…いやAか。
気付かれない様に目を開けるとタオルで目を冷やしながらも目じりからこぼれた涙の跡が付いてて、なんて言うんだこれ?
この感情を上手く表現できないけど、起きない程度に強く抱きしめた。
愛され無かった子供か…。
俺が…
いや、そんな事解らないな。
カーテンの隙間から白み始めた空を見ながら、この腕の中に居る大きな子供に今だけでも幸せな夢が見れるように願う事しか出来ないな。
A。お前は愛されていいんだよ。
みんな、愛される為に生れてきてるんだ。そして、自分の周りに居る人を愛する為にな。
俺は…お前の事をもう愛し始めてる。
お前だって…そうだろ?
お前の口からもう一度聞かせてくれよAって本当の名前を…。
明るくなっていく空が俺にタイムリミットを伝えてきた…
悪いな。そろそろ出なきゃいけない時間だ。
YS「ユウ。ユウ?」
タオルを外しながら呼び掛けると幾分か腫れた眼がゆっくりと開いた。その腫れた眼もさ、なんか人間らしくていいよ。
「ジョンウン?」
YS「起こして悪いな。俺はそろそろ行く時間だから…。」
そう告げると反射的に一瞬俺にしがみついたユウのおでこにキスを落す。
YS「寂しいか?」
首を横に振りながら少し離れて俺の眼を見て柔らかく微笑むと。
「大丈夫。ジョンウンはいつも一緒に居るから。」
YS「そうか。ユウ、愛してるよ。」
ともう一度子供にするようなキスをおでこに落とした。
YS「それから…来週から俺…」
「日本でしょ?私も行くから」
え?日本に?お前が?
「今回のツアーは日本と英語圏は一緒かな?その他の言葉は使えないから行けないけど。だから日本は一緒(笑)」
ははっ(笑)そうか…
YS「なら、すぐに会えるな(笑)」
「多分…ね」
まったくお前はさ。なんて奴だよ。
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angieuko(プロフ) - マユさん» ありがとうございます^^*きっと、この彼女には兄さんしかいないですよね♪永遠、単純だけど難しい素敵な言葉ですよね (2016年3月2日 18時) (レス) id: f2d01e8268 (このIDを非表示/違反報告)
マユ - ジョンウンの魅力的な姿がたまらない。最後の会話シーン「永遠」が沁みました。 (2016年2月28日 6時) (レス) id: 8f101bc657 (このIDを非表示/違反報告)
angieuko(プロフ) - ちゃあさん» ちゃぁちゃんコメありあとーです♪兄さん、めっちゃ包容力あるイメージなの^^きっと二人はずぅぅっと幸せにしえるはず!!それから…ぎゅたまへの愛…隠し切れてなかった?( *´艸`)溢れ返っちゃってるので^^すまそ(笑) (2013年6月17日 19時) (レス) id: 56786cf794 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃあ(プロフ) - あんじゅたん 読んだよ。兄さんの包容力ハンパ無いーー!そして自分に置き替えて読んだよ。そしてにイェソンがもっと好きになったよ。 きっと二人は幸せにしてるんだよね♪たまに出てくるギュにあんじゅたんからの愛を感じたのは私だけだろうか(笑) ありがとう。 (2013年6月17日 13時) (レス) id: 8e7de482e5 (このIDを非表示/違反報告)
angieuko(プロフ) - emiさん» えみたん♪コメントまで書いてくれてありがと―です♪あんこが書くとちょっと暗くなる^^;素敵だって言ってもらえてうれちぃです^^ (2013年6月14日 5時) (レス) id: 56786cf794 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんじゅっこ | 作成日時:2013年4月23日 19時