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NOside
Aが想像している可能性は、完全とはいかないまでもあらかた的を射ていた。
元々魔王軍に人間と協定を結ぶ気など微塵もありはしない。
条件を出したのも、人間との戦争に勝つための策に過ぎないのだ。
戦力が枯渇しているのはお互いに確かな事だ。
このまま同じような戦いがうだうだと続けば、勝敗が決まる頃には共倒れのような形になっても可笑しくはないだろう ということも薄々感じていた。
しかしこんなところで中途半端に終わらせるなど詰まらないにも程がある。 それならお互い死ぬまで戦争を続けた方がまだマシだ。
戦争を止めるなどという選択肢が無い中、魔王は勝利まで駒を進める方法を考え付いた。
それがあの条件である。
理由としてはAが予想していた2つ目の可能性そのままだ。
戦力の補充のための十分な時間の確保、そしてその間に人間が変な気を起こさないようにするための人選を考量した結果だ。
Aの予想で違うところとすれば、当初考えられていた戦争の火種としての利用のされ方だろう。
魔王たちは人間のことを『生に貪欲な生き物』として認識している。
自分の身が危機に陥れば、なりふり構わず助かろうとするものだと。
そのため敵の陣地に囚われるとなれば、手段はどうあれ何かしらかの問題を起こすに違いないと考えられていた。
どんな些細なことだとしても良く燃える火種になる。
勝つための準備が整うまでは好き放題させてやって、時が来たらそれらを出汁にして戦争を起こそうとしていたのだ。
ただしそこに誤算があった。
王女らは噂に違わぬ通り実に淑やかな女たちだったのである。
…しかしそれは同時に嬉しい誤算でもあった。
魔族の性とでも言うべきか、彼らは人間が絶望する様を見るのが大変に好きなのである。
真人間ともなれば尚更に。
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rimu - 凄い好きな作品だ...！続き、発狂しながら待ってます！ (2022年4月8日 8時) (
レス) @page33 id: 8604b433e3 (このIDを非表示/違反報告)
ぼっち。 - 初コメ失礼します。今まで読んできた軍パロと一味違う感じで面白いです！！！ (2022年2月24日 18時) (レス) @page33 id: 4a3de4acde (このIDを非表示/違反報告)
冬霧 那恋(プロフ) - すごく面白かったです！妹ちゃんの行動とこの後の展開が気になります…！ (2021年12月5日 20時) (レス) @page32 id: 68a4198d15 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - もっとみたい、、比喩表現にﾛﾛﾛだけ気づかないの草 (2021年11月18日 16時) (レス) @page32 id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
青い朱雀(すぐ告る奴) - 今日初めて見させていただいたのですが、姉妹の関係と気持ちの動き方がとても好きです。 (2021年11月16日 3時) (レス) @page31 id: e603c0dff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鉛咲き | 作成日時：2020年4月3日 20時
