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私がページを捲る音が室内に響く中、後ろの気配は少しも動こうとしない。
私の肩口から本を覗き、時たま ｢美味そうやなあ…｣ と声をこぼしている。
彼の言葉通り、確かに美味しそうだ。
このレシピ本は主に地方の伝統料理や郷土料理などが載っていて、レパートリーは素朴なものが多いが栄養バランスや彩りなどがとても素晴らしい。
私は王族の生まれということもあり、幼いころから食卓には鮮烈な皿のみが並べられてきた。
もちろんそれらは大変に美味であったが、このレシピ本に載っているような料理も食べてみたいと前々から思っていたのだ。
思うだけで、自分から何かしようとしていた訳ではなかったが…。
軽い溜息と共にパタンと本を閉じれば、背後から ｢あ、｣ という声が上がる。
｢…読みますか？｣
手に持った本を軽く掲げながら聞いてみる。
｢あー、いえ、大丈夫ですよ！｣
｢…そうですか。｣
本戻しましょうか？ と言いながら手を差し出した彼に ｢お願いします｣ と返して本を預ける。
本が元の位置に戻ったのを見届けて、別の本を探そうか迷っていると チーノさんが声をかけてきた。
｢そうだAさん、この後良ければ一緒に散歩でもどうですか？｣
散歩…？
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rimu - 凄い好きな作品だ...！続き、発狂しながら待ってます！ (2022年4月8日 8時) (
レス) @page33 id: 8604b433e3 (このIDを非表示/違反報告)
ぼっち。 - 初コメ失礼します。今まで読んできた軍パロと一味違う感じで面白いです！！！ (2022年2月24日 18時) (レス) @page33 id: 4a3de4acde (このIDを非表示/違反報告)
冬霧 那恋(プロフ) - すごく面白かったです！妹ちゃんの行動とこの後の展開が気になります…！ (2021年12月5日 20時) (レス) @page32 id: 68a4198d15 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - もっとみたい、、比喩表現にﾛﾛﾛだけ気づかないの草 (2021年11月18日 16時) (レス) @page32 id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
青い朱雀(すぐ告る奴) - 今日初めて見させていただいたのですが、姉妹の関係と気持ちの動き方がとても好きです。 (2021年11月16日 3時) (レス) @page31 id: e603c0dff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鉛咲き | 作成日時：2020年4月3日 20時
