【アイナナ】 なんでもあり短編・中編集 ２

男の試練　【八乙女楽×うどん屋の娘】 ページ26

楽side
俺の家には、A。合鍵持たせてたから別におかしいことじゃない
それにこいつを見ると俺は疲れが吹っ飛ぶからいいんだ。でも、よくない


『…んんっ…すぅ…』


そう、寝てる。しかも俺のベッドで
俺だって男だ、困る。色々と！！


楽「無防備すぎねえか…」


俺は机に肘をついて頭を抱える
寝顔は可愛い。うん、可愛い。こいつとは付き合って日は経ってるけどキス以上はしたことない
結婚してから、らしい。それも別にいい。俺はこいつに合わせるつもりだし。
…でも、こうも無防備だと、触れたくなってしまってもおかしくないだろ！？
俺は正常だ、きっと。いや絶対


楽「…っはぁ…これは、起こした方がいいのか…」


そうAに近づく


『…すぅ…すぅ…』


楽「気持ちよさそうに寝やがって」


俺がツンと頬をつつくと、「んんー」と頬を緩ませて寝返りをうつA
……可愛い。
いや、落ち着け俺。絶対手は出すなよ。俺なら我慢できる


楽「おい、起きろー」


『…んん…すぅ…すぅ…』


体をゆすっても、起きる気配はない
…起こさない方がいいのかこれは。いや、でも起こさないと俺がきつい
……まあ、でもこいつも疲れてるんだろうしな。
俺も少しなら我慢できる。もう少し寝かしといてやるか


楽「…は」


『…い、かない…で…楽…』


楽「…………」


俺が行こうとすると、腕をつかんで目を薄く開いてそういうともう一度寝るA
でも俺の腕は掴んだままで
やばい、もう色々と。本当に。これはなにかの試練か
悪魔の誘惑か。とにかくやばい

こいつもこいつだろ、なんで今になってそんなこというんだよ
…もしかして


楽「…おい、起きてるだろ」


『すぅ…すぅ…』


本気で寝ぼけてたみたいだな
やっぱり起こさないとだめだな


楽「おい、起きろって。こんな時間に寝たら変な時間に起きるぞ」


『んん…が…く…？』


そう薄く目をあけて俺を見るA
よかった…やっと、やっと解放される


『あれ、私…どうしたんだっけ…楽の帰り待ってて…なんだか寂しくなって…楽の布団に入ったら落ち着いて…』


…無自覚か！？
いや、もういいよな起きてるし


『わっ…！？なに！？』


楽「可愛すぎんだよばーか。キスされても文句は言えねえからな」


『…もしかして飲んできた？』


楽「飲んでねえよ！お前…ムードってのがねえのか！？」


『はぁ！？ムードも何もないでしょ！』


最終的にはいつものように言い合い
これが俺たち、か笑

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