聡ちゃんの恋。 ページ4
「え、なんかどうしよう 」
『ん?どうしたの?』
隣でテレビを見てた聡ちゃんが
マグカップに手を伸ばしながら聞いてくる。
「なんか、すごい
すごい、関節がぽきぽきいう。」
『……そっか。』
飲もうとしたところで留まって、
結局口をつけず机に戻した。
「色んなところが鳴っちゃうんだけど。」
そういいながら肩や足首をまわしてみる。
『う、うん。
痛いの… ? 』
「いや、全然?
だから、不思議なの。」
そう言うと、まるで訳分からないというように
じっと見つめられる。
『…病院でもいく?』
「やだ。」
『そっか…えっと、じゃあお大事に。』
「うん、ねぇ
プリンとゼリーだったらどっちが好き?」
『え?あーゼリーかな?』
「なに味?」
『ん?んーごめん、ちょっと後でもいい?』
「えーなんでー」
と聞いた返事は、かえってこなかった。
今日はなんか、聡ちゃんが静かだ。
理由は、分かってる。
さっきからずっと、テレビに夢中だから。
それだけ。
隣に私が居るのに、テレビに夢中だから!
最近よく見る女優さん。
テレビにいっぱい出てるなー
なんて思っていたけど
それだけじゃなかった。
聡ちゃんが毎度毎度見ているから、
嫌でも目に映るのだ。
「あ、この人かっこいい。」
『え ?』
ちょうど一緒に映ってた人の背格好が割と好み。
「これ、なに?
わたしも見よーかな。」
今まで全く興味などなかったが、
なんとなくこの人に興味を持ち
見てみようと思った。
ブチッ
「あ、」
矢先、それは聡ちゃんによって消される。
「ちょっとーなによ?」
『見なくていいよ。』
「えーなんで ?」
自分はさんざん見てたのに。
『…関節、痛いんだっけ?』
そうとは言ってないけどね。
『俺が治してあげる。』
そう言って、撫でられる。
いたいのいたいのとんでけーってやつですか?
『あ、俺わかっちゃったかも。』
「え、なにが?」
『構って欲しかったんでしょ?』
あぁ、関節の話ね?
「気づくの、遅いよ」
『ふふ、ごめんね。』
ちゅって かわいーくキスされちゃって。
おまけに、
俺が好きなのはAだからね。
なんて言葉ももらっちゃいました ❤
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私の関節が鳴るので、思いつきました。
それだけでございます。
聡くんはなんだか
想像するのが難しいですね
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じゅんこ(プロフ) - 私の好きなお話と、そうでもないお話がありました。(“そうでもない”は失礼か笑)でも、好みのお話は結構好きでした! (2018年4月4日 1時) (レス) id: 797297f342 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まれん | 作成日時:2018年1月19日 20時