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ファーストコンタクト ページ7

Aside




五「睦月家か」


また、目黒みたいな事を言われるんだろうか。

ぎゅっと制服の裾を握っていれば、

五「なぁ、俺に呪具くれね?タダで」



予想していたのと違って胸をなでおろす。

金持ちのくせに。

まぁ、あいつがいない間に盗んで渡すのも悪くないけど。

『あげたいのは山々なんですけど商売に支障をきたすので』

五「チッ」

舌打ちするの流行ってるの?

先輩なら買えるでしょ。



『先輩はなんでここに?』

五「きちゃ悪いか」

誰もそう言ってないでしょうが。

『空気吸いに来たんですね。わかります』

五「ぁあ?誰もんな事言ってねーだろ」

『私だってきちゃ悪いとか言ってませんけど』

「へーへーそーですね」



手をひらひらさせる五条家の天才だかなんだかに呆れ……家柄とか嫌いのくせに家の名前を出すとか私も他と変わらないじゃん。


握っていた竹刀に更に力を込める。




変わらなきゃ。いつだって潰されてちゃ駄目だ。

もっともっと頑張って強くならなきゃ。



サングラス越しにある先輩の目を見据える。

『練習するんで、失礼します』


そう言い一歩進むと視界が歪み地面に近づいた―――――


五条side

忘れ物を取りに高専に戻れば木々の間から人の気配がした。

夜蛾先生だったりして…それはねーか。

もしかしたら今日来たとかいう一年かもな。

そっと近づけば見たことない女がいた。

髪を一つにくくりひたすら素振りしてる。

声をかければぼやっとした顔でこっちを見る。

死に急いでんのか?

そう思うくらいには体がボロボロで倒れそうだった。

『そうですけど、どなたですか?』

五「俺は五条悟。お前は?」

そう言うとわかりやすく顔を歪め、

『A』

という。いや、

五「苗字は?」

そういえば今度は苦虫を潰したような顔をしてはギチギチとなる歯の隙間から「睦月」と漏れた。

五「睦月家か」

呪具で有名であり、歪んだ思考の大家。

睦月家に関する情報を脳内で出していれば視界に服の裾を強く掴むのが入った。

こいつも苦労してるんだろう。

今の当主は過去1,2を争うほどクズときいた。

散々言われてきたんだろう。

「なぁ、俺に呪具くれね?タダで」

すると強張っていた顔が緩みキョトンとする。

そして今度は悪巧みする顔。コロコロ変わって可愛……は?

『あげたいのは山々なんですけど商売に支障をきたすので』

五「チッ」

可愛げのねーやつ。

睦月家の女→←早速任務3



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作者名:ピザうどん花子 | 作成日時:2021年3月14日 18時

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