話ししたい ページ30
Aside
恵「虎杖は呼ばなかったのか」
『あー、実は別れようと思ってる』
二人は驚くも何処か納得したような顔をした
『私にも、悠仁にも一番安全だよ。私は悠仁に呪いとして会いたくないから』
意志を汲み取ったのか野薔薇は涙目で抱きしめ、恵は頭を撫でてくる。
野薔薇、泣いていいんだよ。せめて腕だけが動いて背中をさすってやれたらな
っていうか、
『恵自分の事イケメンだと思ってるの?他人の頭撫でるのはイケメンにしか似合わないんだよ!イケメンめ!』
恵「褒めてんのか貶してんのかどっちだ」
大褒めじゃボケ!
野「じゃ、虎杖読んでくる」
グッと袖で目を擦り扉に向かう野薔薇。
ごめんね
少ししたら、本当に少ししたらガラッと少し勢いを軽減させて入ってくる悠仁
何かを察したのか、入ってきた時の笑顔は消え心配した様子で駆け寄って布団の中にある手を握られる。
そう感じるだけで、感覚はないんだけど……
でも、その様子が愛おしくて、愛おしくて、手放したくなくて。
溢れ出てきそうな本音を飲み込んだ
虎「A、大丈夫なんだろ?心配すんなって治るまで俺がずっと側に 『別れよう』 ……は?」
『別れよう、悠仁』
抑えきれなかった涙は動かない体じゃ拭えない
そっと拭ってくれる手は震えていて
掴んで自分の頬に持っていきたくても、安心させるために頭を撫でたくてもできない
何もしてあげられない
だからせめて最後はさ、二人の未来の為に別れよう?
『私ね、体が動かないの………感じないの…何も。恐らく私は明日明後日無くなくるよ?この世界から。
だからさ、私は悠仁の呪いになりたくない。
短い間だったけどさ、私は 虎「なんで勝手に終わらすんだよ」
虎「まだ明日がある明後日があるんだろ?
なんで今日終わらすんだよ………死なないでくれよ」
私の肩元で肩を揺らす大きい背中の悠仁
ねぇ、どうして私の体は動かないの?
悠仁の背中が空っぽに見えるよ
なんで抱きしめに行ってやらないの?
動けよ、涙を拭ってやれよ、愛おしい人でしょ
あんたの為に全て捧げてくれるような人でしょ
お願いだよ………
虎「…たとえ10年経っても100年経っても俺はAしか見ないし、Aしか愛さない 『ちょっ、』 もし今上手く行かなくても、次があるならその時はぜってー離さねーし爺ちゃん婆ちゃんになるまで一緒に生きてやる」
『……馬鹿じゃないの呪いになったらどうするの』
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作者名:ピザうどん花子 | 作成日時:2021年3月8日 17時