話ししたい ページ29
Aside
『学長、死体は布に巻いてそのまま土に埋められませんか?』
『こんな世界で生きてきていろんな死体を見ました。まともな死体なんてありゃしない。残っている方が奇跡
だから、燃やすなんてもったいないことしたくない駄目かな?』
夜「君の意思に従おう」
あぁ、受け入れちゃった。本当に、死んじゃったんだな
『ありがとうございます。……うちの親、学長の友人だったんでしょ』
夜「まぁな、とても心広く、時には喧嘩した大切なダチたちだ」
それが聞けてよかったよ。ニコッと笑うも喉から何かが逆流し、咳込み吐血する
『学長、私ももう長くないや。悠仁に気づかれないようにさ、恵と野薔薇呼んでくれない?』
夜「分かった」
そう言い席を外す学長
先ずは二人にお別れして、
悠仁には彼氏から友達に戻ってもらわなきゃな…………
死んでまで呪いとかになりたくないもん…辛いけど
少しすればガラッと扉が開き、
涙目の野薔薇が駆けつけて抱きしめる
恵「お、おい。痛むんじゃ」
その言葉にパッと離れる野薔薇
『大丈夫、麻痺して何も感じないから』
野「何それ」
恵「全然大丈夫じゃねーじゃねーか」
心配してくれる二人には申し訳ないけど、
『二人とも今までさんざん付き合ってくれてありがとう』
この言葉に二人の目は見開かれるけど、
止めたら、ここに居たいと欲して閉まったら、それこそ呪いだ
だからごめんね、止めれないよ
『野薔薇とは一緒に出掛けたり、服買ったり、恋バナしたり、バカやったり。女の子として過ごすことの楽しさとか、仲間を頼る事とか、悠仁との惚気とかいっぱい聞いてもらったし、おしえてもらったよね、
偶にお姉ちゃんができたようで嬉しかったし、妹みたいに懐いてくれてほのぼのとしたし、楽しかった。おかげで輝いた日々を送れた
ありがとう』
『恵はさ、不器用なわりに周りに凄い気を配るし、何かあったらすぐ気がつくし、まぁ中学最初の時はよく喧嘩したけど、お兄ちゃんみたいに支えてもらったし、めっちゃ過保護だった時もあるけどさ
恵の数々のアドバイスのおかげでまともな道歩けてるし、間違ってたらぶん殴ってくれる様な人だからよく判断を委ねることもあったよ
後、マカロン美味しかった
もう少し形を整えてくれてたら最高だった
ありがとう』
恵「なんでマカロンで締めるんだよ」
『え、好きだから?』
唇を強く噛んでいた野薔薇が「ホントにバカ」と言っていて苦笑いする
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作者名:ピザうどん花子 | 作成日時:2021年3月8日 17時