再開と別れ ページ26
Aside
呪いに潰されそうになったお父さんは術式でお母さんのもとにつく
睦「A、悟に沢山わがまま言ってもいいぞ、正道にも、悠仁って彼氏にも。いいやつ捕まえたじゃねーか。そいつなら任せられそうだ」
目をしわしわっとしぼめて笑うお父さんは幸せそうだった
そしてお母さん同様愛してると言って永久の眠りにつく
知ってるよ。愛してくれてた事ぐらい
知ってるよ。二人が親バカだって事も
知ってるよ。悠仁を信頼してくれる事ぐらい
知ってるよ。私も二人を愛してる事は
近「何だ何だ?無駄な登場じゃねーか。くだらねえ。人間の柵なんてわかりゃしねぇな』
『そうかな?あんたも人間だったんでしょ。大事な人くらい、守りたかった人くらいいたんじゃないの?』
近「黙れ」
『愛情を知ったことがあったんじゃないの?暖かくてじんと広がっていくような、溶けていくような』
近「黙れ!」
『だから私の話はいちいち聞くし、心臓一突きすれば良いのにしないし、あなたにもまだあるんじゃないの?情ってものが』
近「黙れ!俺は!俺は!」
『愛してたんだよね、私に似た人。それも、全部
知ってるよ』
近「黙れ!!!」
飛びかかってくる近江閻魔に、
『私も、わがままの許可出たからさ、使うね?
領域展開 遅槃早説 幸 巻き戻し』
空間で浮いていた近江閻魔は徐々に背が低くなり何処かあどけない青年になっていく
それに気づき自分の身なりを確認する近江
紺色の落ち着いた少し古い着流しを着ており、呪いのときとは違って白く長い髪から黒く短い髪に変わる
そしてこっちに近づいてはゆっくりと抱きしめられる
「わ、わりぃ。俺がお前の側にいれば。もっと時間を分けてれば。愛してるって伝えられれば」
『いい感じの空気で悪いけどさ、それは本人に行ってやれよ。待ってんじゃないの?知らないけど』
そう言えばバッと離れて、
「俺は、絶対にお前になんか救われてない」
『へいへい』
「本当だかんな。お前に会って気が変わっただけだ」
『ほいほい』
「あんがとよ。俺は、近江永一郎だ」
『大して名前変わってねーじゃん……別に』
領域を解けば近江閻魔、否近江永一郎は祓われた、
爽やかな顔をして、幸せそうにして
羨ましいな。私の課題は山積みだわ
変な結界のような物は解け、病院の廊下に家族3人でうつ伏せになる
二人の息はないけど、
カタカタと震える手を必死に働かせある番号を押す
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作者名:ピザうどん花子 | 作成日時:2021年3月8日 17時