僕の友だちは心が読めない [白] (ページ4)

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教室へ着くといつもよりザワザワと騒がしかった

｢え、机増えてね！｣

｢やばぁい、転校生とかじゃん？！｣

｢え、ジャニーズ様がいるこのクラスに更に転校生とかおもろくね？？！｣

【え、何転校生？】

【あー、ねみぃー】

【あ、ラウールくん！かっこよ！！】

【やべ、教科書忘れた】

いつもより騒がしい分、心の声までいつもより大きくて

頭の中が混乱してしまう

【は、うざ】

黒い感情が聞こえる

【うーわ、またあいつ媚び売ってるよ】

【はっ、ブスのくせに調子乗んな】

【あーー、死にてえ】

【あーあ、おれも村上みたいにチヤホヤされてえ】

俺のことであったり、目の前の友達のことだったり

人間はとんでもないものを己の中に隠し持ってる

なんでこんな力俺に目覚めたんだろ

【 _________ 】

え。

一瞬、この世界から音が消えた気がした。

まっさらな何も聞こえない状態だった。

その原因を見渡してみるが、それらしいものは何も無い。