僕の友だちは心が読めない [白] (ページ13)

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｢村上くん、一緒に帰ろ｣

放課後、パラパラと帰宅する生徒がいる中で

神代さんに声をかけられた

｢あ、ごめん。このあとレッスンで。｣

｢レッスン？｣

｢あ、ほら、おれ、アイドルだから｣

｢あ、そっかそっか忘れてた。大変だろうけど応援してるね！｣

【_______】

彼女の言葉は本心なのだろうか。

｢いつかライブ行くね！必ず！！｣

目の前でふわりと笑う彼女の言葉は本当であって欲しい。

｢うん、ありがと。｣

｢いーえーー！｣

バイバイと手を振ってお互い別の方向に歩き出す。

あれ、神代さん。玄関はこっちだよ。

【________】

今もまた無意識に彼女の声が聞こえてる。

何も聞こえないけど。

彼女の後ろ姿を眺めながら、胸をさする。

なんだか分からないけど、最近、ソワソワしたりフワフワしたり色々怖いな

ふとスマホを見ると時間ギリギリなことに気付き、玄関に走った。

俺とは逆方向に足を進ませている彼女は呟く。

｢つまんないな。｣

【______】

彼女は何に対して、そう言ったのか

何を考えているのか

俺には何も分からない。