目黒のトリコ (ページ32)

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31コマ目ページ32

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付き合ってるの？

そう聞かれた時は、ドキリとつい背筋を伸ばしそうになった。

でも、気付かれたらこの関係は終わるし、サークルの人との関わり方も変わるかもしれない
その思いから必死に隠す

お互いに顔を見合せた時は、ついにやけてしまいそうだった。

飲み会が始まると皆少しずつ声のボリュームが上がっていく

｢てか、めめぇ！なんでお前誰とも付き合わないんだよお！｣

いい感じに酔ってきたしょっぴーがめめに聞く

｢しょっぴーだって付き合わないじゃん笑｣

｢お、てことはお前も遊んでるのか？｣

ニヤッと目黒の顔を見るしょっぴー

確かに目黒はモテるのに誰とも付き合ってないし、遊んでいる噂も聞いたことがない

｢いや、なんか俺そういうの興味ないっていうか。めんどくさい、かも。ふは｣

正直に発言する彼に

｢これだからモテ男は！｣

｢俺もそんなセリフ言ってみてぇ～！｣

｢俺なんて気になってた子に怖いって言われた、、、｣

さっくん。あべちゃん、照くんが反応した

めんどくさい。そっか

目黒の言葉に少しだけ傷つく心を誤魔化すようにお酒に手を伸ばす

1、2時間は経っただろうか
皆いい感じ、というかベロベロに突入していた

｢A～、らいじょぶ？顔赤いで｣

呂律が回っていない康二が私の元へと来て顔を覗き込む

｢も～！康二！飲みすぎ！！｣

ぺちぺちっと康二のほっぺを軽く叩いてじゃれる

｢あう、おふ、べぶ｣

その姿を見てみんなが笑い出す

｢きゃは！Aちゃんも康二くんも、てか俺とめめ、ふっかさん以外酔いすぎ！｣

｢ラウは20越えたら飲もうな～｣

さっくんを片手に抱え、あべちゃんによしよしされている

｢よっし！お前ら、帰るか！｣

｢え～、俺まだみんなといたいんだけど！｣

ふっかさんの合図とともに、数人が片付けや支度に取り掛かると、珍しくしょっぴーが駄々をこねる

｢お前はどうせ女の子呼ぶんだろ！分かってんだからな！｣

｢ははぁ！さすがふっか、それありだな｣

するとピコピコとスマホをいじりだし、駄々を誰よりも早く撤回して帰る準備を始めた

相変わらず女好きなのは変わっていないようだった

隣で半目になりながら寝るのを耐えている康二を抱えようと腕を私の首に回そうとしたら

｢康二やばいの？俺持つわ。貸して｣

スっといつの間にか隣にきた目黒は、康二の体を持ち上げた

｢あ、りがと、、、｣

一気に酔いが覚めた気がした。