take23 *黒 ページ24
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ぎゅうっと2人に押しつぶされて、顔が引き攣っている彼女を見る
すっげえ、面白い顔
別に変顔なわけじゃないのに、何故か面白い
そしてシンプルに可愛い
｢ほら、とりあえず離せ笑歩けねえから｣
｢あ、歩けへんってことか。え、Aちゃんごめんな？｣
｢それはごめんだわ！離れるわ、離れる。｣
彼女はぱっと2人から解放され腕が軽くなったようで、おぉっと小さく声を上げた
マジで小動物かよ笑
背が低いってわけじゃないのに、そう思ってしまう
｢仲良くしたいって気持ちが嬉しいから、全然迷惑じゃないけどね｣
ありがとうと2人を見て笑う彼女は、ホントに礼儀正しいし優しい
｢目黒くんもありがとうございます｣
ペコッと小さくお辞儀をされ、どこか2人に比べ距離が遠く感じた
｢おれ、その2人からめめとか呼ばれてるからさ。そう呼んで欲しいのと、あと敬語やめてほしい、、、です｣
自分からこんなこと言うのが久しぶりで、すっげえ照れる
｢めぐきゅんのデレや！！｣
｢へえ、珍しい｣
その様子を見ていた2人にいじられ、さらに照れる
それ以上はやめろと目線でしっかりと指示を出す
｢じゃあ、めめで！！よろしく！！｣
俺は彼女のことなんて呼んでたっけ、、、
｢あ、じゃあ、おれはAって呼ぶわ。案内するからついてきて｣
ずっと彼女の前を歩き出し手招きをした
｢抜けがけや！｣
｢あんなん俺も惚れるわ！｣
後ろで小さく話し合ってる彼らの声は俺には丸聞こえだった。
俺に聞こえてるってことは彼女にも、なんて、少しの期待をして振り向くと
｢うわぁ、カウンターすごぉ。えぇ、広すぎ｣
すごいスピードで目をキョロキョロさせ、周りの様子を見るのに必死らしい
拍子抜けして笑ってしまったけれど、こんな1面も悪くは無いかななんて思いながら足を進めた
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作者名：なまじ | 作成日時：2020年6月1日 17時
