生意気ボーイ

お酒 ページ10

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Aside




『もおぉっ、私バリバリコミュ障だと思われちゃったじゃないですか！』


アユ｢まぁまぁ…それに、コミュ障なのは変わりないでしょ｣


『違います！私は人見知りなんです！』


アユ｢なんなの？その変なこだわりは、笑｣





アユさんが連れて行ってくれたお店で、私は目も当てられないほど酔っ払ってだる絡みする



こんなの、前に発注の桁数を間違えた時以来だ







アユ｢ちょっとぉ、飲み過ぎなんじゃないの？｣


『だってぇ、芸能人の方に醜態をさらしたんですよ？
もうこれは飲むしかありません！もう一杯！』


アユ｢ほんと、困った子ねぇ…｣




アユさんの、嬉しそうな困り声が聞こえる


お姉ちゃんがいたらこんな感じなのかなって密かに思ってることは、恥ずかしいし、今日の仕返しとして言ってやらないんだから




アユ｢ちょちょ、それ以上飲んだら…。あぁ、私今日送れないんだよ？｣


『なんでですかぁ〜』



いつもは私が送る側なのに。




アユ｢今日は彼氏がウチに来てて…｣


『なのに付き合ってくれてるんですかあ？やっさしーい！』


アユ｢はいはい…｣





もう一杯飲みましょ！

そう言って掴んだグラスを誰かの手が止めた






クリームパンみたい





ふわふわってした思考の中でそんなことを思って。








｢泥酔してんな、コミュ障女｣









アユ｢玲於｣









ガバッ！て振り向いたら、前にお店に来た童顔でかっこいい顔がそこにあった







『あ、サノレオ…』


玲於｢よく分かってんじゃん｣







小生意気な男の顔がぐにゃぐにゃ揺れて気持ち悪い







『生意気ボーイぃ…』






そこで、私の記憶は途切れた






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