翔太くんに一目惚れしたようです。【青】

深澤さんの提案 ページ25

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マジで寝た。

よくまあ、彼女ほっぽって寝てられるわ。

でもそこもナベらしいっちゃらしいか。




だけどこのまま彼女を放って帰られるほど俺は薄情な男ではない。

男として、かあいい子は慰めなきゃってね！






「ねぇ、ちょっと散歩しない？」







そう言って連れ出した庭園には様々な人が居る。

車椅子に乗ってる人、小さな子供やお年寄り。

その中で絶妙な距離を保ってベンチに座る俺と彼女。



「翔太から話は聞いてるけど、悪いのは犯人であって君じゃないよね。そんなに落ち込まなくていいんじゃない？」

「……でも私の元彼ですし。私が一方的に振ったのを根に持っていたと言われたら……やっぱり私のせいです」




あ、良かった。話してくれて。

もしかしたら独り言になっちゃうかなーって不安だったよ俺。





「じゃあ、君のせいってことでいいわ」

「えっ！？ ううっ」



これって俺が泣かした事になります？

責任を感じてしまってる彼女に責任を感じる必要がないと気持ちを押し付けたところで、はいそうですねって素直に受け入れられたら今こうして落ち込んでないと思う。


それに彼女を庇ってナベは怪我をしたわけだから、責任が全くないわけでもないし。


彼女の場合は慰めるってのは、また違うかなって。





「だったら責任取らなきゃいけないよね」




きっとこう言えば彼女は乗ってくるんじゃね？




「責任！？取ります！絶対！でも、なにしたら…」




ほらきた。




「良い責任の取り方、俺知ってんだけど聞く？」




俺の助言を聞いて失敗した奴、今のとこ居ないのよ。

だから騙されたと思って聞いてみなよ。




「き、聞きます！ 教えてください！なんでもします！」


両手を合わせて拝まれてる。

仏のふっかさんってか(笑)。



「じゃあね、耳貸してみ？」

「はいっ」





ふふん、ナベさん。

これは１つ貸しだからね。

退院したらいっぱいお客さん連れてウチに(ラーメン屋)食いにいらっしゃ〜い。






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