ある男の独白 ページ16
ローゼン令嬢、、Aと初めて会ったのは、さあ、いつだったか。
しかし、たった一つ覚えていることがある。
君の瞳だ。
今でも脳に刻みついている。
確かあれは、私の数回目の誕生祭だった。
昔の私は境遇が悪かった。
赤目が、父も母も持たぬ血の赤い目が、不義の子だと揶揄された。
それがなくとも赤目は不吉の象徴だった。それが総統になる者が持つなら、尚更国は傾くと頭の固い老人どもに言われた。
俺は恐怖の対象で、国中から憎しみを向けられていた。
それに加え、私の発達が異常に速く、生後１ヶ月で話し始め、２ヶ月で会話を理解し、3ヶ月目には日常会話ができるようになった。
だから私は悪魔。血の通ってない残酷な悪魔だ。しかし嫌われ者でも、母親だけは、愛してくれた。
あの人だけは、私を人間として扱ってくれた。
そんな唯一の味方の母が、自害してしまった。父と揉めて。
………そんなこともあって自暴自棄になっていた。
だから、君が主催である私に挨拶に来たとき、とても辛く当たってしまった。
早く帰れ、邪魔だ、と。
そうしたら、馬鹿な箱入り娘だと思っていた君が、あまりにも優かったんだ。
どうせ俺に恐怖の目を向けると思ったのに、あげく、褒めてくるときた。
俺を怖がらずに接してくれたから。あの時、唯一君だけが。
悪魔の子である俺に寄り添ってくれた、だから、君に惚れたんだ。
薔薇のような牡丹のような鮮やかな桃色に込められた、世界への博愛が、世に絶望していた私にはそれはそれは美しかったのである。
そうして大人になって周りの人間を整え、国民の信頼も得たから、無理言って君を嫁にしたんだ。
君は何も覚えてなかったが、俺は有頂天だった。
そう、だから気づかないで、こんな事になってしまった。
君の綺麗な目が、見れなかった。
君と会うだけで動機が止まらず、顔の熱が収まらなくなる。
トントンやマルキースには迷惑をかけたが、そろそろ正式なプロポーズをする予定だってあった。
こんなとこれでする予定は全くなかった。
ムードもへったくれもないが、
本当に好きだ。
愛している。
結婚してはくれまいか。
「ｯ、、、は、はい。勿論」
それから二人は幸せに暮らしたとかなんとか。
「愛してますよ、グルッペン様。」
「俺もさ。」
「口に出してはくれないのですか？」
「え、やっ、あ、あい……」
「恥ずかしがっちゃって、可愛いお方ね。ふふ。」
「ｱｲｼﾃﾙ」
「んふふふ」
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みい - わああああああ！！！いいですね！最高ですね！やばいですね！どうなっちゃうんですか！？めっちゃ気になって仕方がないです！いつでも良いです。待ってます！ありがとうございました！楽しみにしてます！ (9月1日 20時) (
レス) @page12 id: 85697e6a35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しちみ | 作成日時：2022年3月19日 19時
