『瞳、』【ﾊｲｷｭｰ】 (ページ27)

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なんでこうなってんの…？？？

気付いた時にはもう遅くて、私は体育館にいた。

私はギャラリーにいて、下で男バレが練習してる。

ついさっきの会話はこんな感じ。

『え、ねえリエーフ、朝言ってた部活見に来てってのはなんで？？』

「え？？あ、俺がバレーやってるとこ見てほしくて！！！」

『なんでわざわざそんなこと…』

「多分俺かっこいいよ？？？」

『自分で言うかあんた！！！！！』

今思い返しても全く筋通ってないと思う。うん。

まあ今更何か言って変わるわけじゃないし、

バレーは、まあ見るだけなら、

大丈夫だよね、

「ハイじゃあスパイクー」

主将らしきトサカ頭の先輩が声をかける。
リエーフはスパイク打てんのかな…？？

ババーン！！！

え、嘘あの人バレー始めて半年も経ってないよね？
もちろんフォームはまだまだだし、改善点はあるけど、

『打ててんじゃん。』

リエーフがこっちを向いてドヤ顔をキメてくる。

しゅ・う・ちゅ・う！！！！！

大声を出すのは躊躇して口の形で伝えてみる。

リエーフはちょっといじけてまた練習に戻る。

それにしても、

レベルたっかいな。

もちろんみんな上手いんだけど、

さっきのトサカ先輩はなかなか器用なスパイクを打つ。多分あの人はスパイクよりもブロックだ。

あとはあのモヒカン先輩。パワーがすごい。エースかな。観客を魅了するスパイク。気迫がある。

そしてやっぱり、

リエーフは身長もあって目立つ。技術はまだでもあの圧倒的高さ。ちゃんとトスが上がればいくらでも打ち落とせる。

なんていうか、

見ててすごく胸が騒ぐ。

安定感の中に垣間見える音駒の ❝ 味 ❞ 。

混ざってみたい、なんて思ってしまった自分をすぐに否定した。

ダメだ。私はバレーをやっていい人間じゃない。

どうしても、私はダメなんだ。