scene104 私だけ見て�� ページ20
アオイちゃんは、小学生の時マサと同じバレーボールチームに所属していて、そこが出会いだと言う。タカくんと年が１つ違いだった事もあり、タカくんと一緒に妹みたいな存在でその時は面倒を見てきたらしい。
「マサくんは、昔からずっと私の憧れの人なんです」
「そうなんだね、」
彼女は長い睫毛を伏せて、唇をきゅっと結んだ。
「あと、Aさんのことも大好きで憧れなので、こんな二人に囲まれるなんて、なんだか夢みたいで…」
少し涙目な彼女の横で、優しい眼差しでその様子を見つめるマサ。
幼い頃からの思い出とか、私は知らない、私には無いものを共有している二人に、なんだか少し嫉妬してしまう。
「Aとミサキちゃん、○と仲良くしてあげてね」
「…うん、よろしくね」
彼女は嬉しそうに「ありがとうございます」と綺麗な笑顔を見せた。
男子の輪の中からマサを呼ぶ声がして「じゃあ後はよろしく」とアオイちゃんを置いてマサはそちらに戻ってしまう。
「あの、ご迷惑じゃないでしょうか？」不安そうな眼差しで、私とミサキを交互に見つめる。
ミサキは「別にいいよ」とビールを煽っている。
「うん、大丈夫だよ。いろいろ不安だよね」
「はい、皆さんのサポート出来るようにがんばります！」
「何か頼みますか？」空いたミサキのグラスを見て彼女が少し腰をあげた。素直で礼儀正しくて、周りがちゃんと見れる良い子なんだろう。マサが面倒見るのもわかる気がした。
飲み会もお開きになり、リーグ戦の最中だからと二次会とかはなくそのまま解散となった。
「A、ちょっとアオイ送ってくるから少しだけ待ってて」
駅前だから送ってくるって言ってもすぐそこ。
すぐそこだから送らなくてもいいのか、すぐそこだから送ってくるのか。その選択肢はマサの場合は後者だったみたい。
まぁついこの前まで高校生、未成年だから仕方ないか。と二人の後ろ姿を目で追いかけた。
「やっぱり甘えてる。柳田は」
ぼうっと立ち尽くす私の頭をポンと叩くミサキ。
「普通、彼女放ったらかしでほかの女の子送ってく？いくら妹みたいでもさ…」
「うん…」
「もうそんな顔するなら、ちゃんと言うんだよ」
うんと、頷いた返事は駅前の雑踏と周りのみんなの話し声に掻き消された。
ミサキの言うことはおかしいとは思わない。正直私も二人の後ろ姿を見て、少し胸が苦しかったから。
でも、心の狭い人間だって思われないだろうか。マサの事を信じていないって思われないだろうか。
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アキ(プロフ) - jp0b1qさん» コメント有難うございます！だらだら長くて、楽しんで頂けているのかな？と不安になりながらも続けていたので、そう言って頂いて本当に嬉しく、力になります！読むの疲れてしまうと思いますが、ぜひ最新話までよろしくお願いします！ (2017年6月25日 0時) (
レス) id: 5a1b3de531 (このIDを非表示/違反報告)
jp0b1q(プロフ) - はじめまして！キラキラ楽しませていただいております！姫ちゃんの決断に涙が(´;ω;｀)これだけの長編、大変だと思いますが、ぜひ、もっと続けていただきたいです！ (2017年6月23日 10時) (レス) id: 8ef0863dfa (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - みずきさん» 続き更新しましたっ！切ない展開になってしまいました(´；ω；`) まだまだ、2人を追いかけます！ (2016年10月19日 21時) (レス) id: 0fb2687632 (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - AZUSAさん» コメントありがとうございます！二人には恋愛と同じくらい大事なものがある！二人の物語はまだ続きます！ (2016年10月19日 20時) (レス) id: 0fb2687632 (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - さりーさん» コメントありがとうございます！！続き更新しましたのでぜひぜひ！また感想あればお願いします！ (2016年10月19日 20時) (レス) id: 0fb2687632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アキ | 作成日時：2016年8月7日 20時
