【ハイキュー!!】烏、鳴き方がわからない【男主】

第 ３４ 球 ページ38

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____ピピーッ！！__








体育館に

１セット目の終わりを告げる笛が響く






第１試合



１セット目取得

音駒高校







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靴の擦れる音や

皆の声を聞いていて ふと、思う









『………………』









"ブロック" ってどんなだろう。









辛いのだろうか

苦しいのだろうか

苛立つのだろうか







多分、間違ってはいないと思う









でもよく分からない



俺は

ブロックに捕まったことがないから。









俺のプレイスタイルは "無音"









音とは

物体の振動が空気を波として伝わっていく現象





人は、それを聴覚で感じ取る









その耳で感じ取られる音を

"最小限小さく" したのが俺のプレイスタイルだ









無音って言うから"音が無い"と思ってるかもしれない



が、









はっきり言ってそれは不可能だ









ただ、

最小限の音しか出さない俺のプレイスタイルは



コートの中では無音に等しい









靴の擦れる音

人の声

ボールが当たる音





コートが俺の存在を隠してくれる









だからこそ、

俺はブロックに捕まらずにスパイクを打てる







そうでもしなければ、

音を消さなければ



俺が戦えるハズはないのはわかっている









でも、たまに

「ブロックされてみたい」と思う









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２セット目








最後にスパイクを打ったのは日向。




でも、

ボールが落ちたのはこちらのコート上









ただ、ブロックをされたワケではなく









「これが "繋ぐ" ということだ」

とでも言われたかのように




ネコが最後まで繋いで試合は終わった








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烏野高校 VS 音駒高校




第１試合目

勝者：音駒高校








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自分が出た試合ではないが、悔しかった








悔しい



でも、

次に勝つのは俺たちだ








勝てる確証なんてないけれど

そんな自信があった









日向「____ッもう一回！！！」









もう一回









猫又「おう、そのつもりだ！」









もう一回やろう、




何度でも

何度でも、戦ろう









貪欲に

強欲に、



本能の赴くままに。









『…………、________』








鳴けない烏は

鳴けずとも戦いを好む








物語の中の影で。

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