【ハイキュー!!】烏、鳴き方がわからない【男主】

第 １ 球 ページ4

.

.

.

.








『［生まれつき声が出ません］』








.

.







自己紹介のたびに毎回書く言葉









それを見せた後の

周りはいつも同じ反応をしていた









でも、暫くすると普通に接してくれて









そのおかげで



小学校も

普通と変わらない生活を送ることが出来た









そんな小学校、クラブには入らなかった









中学に上がって

なんとなくバレー部に入った









ごく普通の学校


ごく普通、

どちらかというとバレーは弱小の学校で









でも、

練習はキツくて掛け声も大きかった









生まれながらに音とは無縁だったからか



俺自信、

騒がしいのは嫌いで









自分だけでも。と音を減らした









.

.






____キュッ、キュッ____









靴の擦れる音や








ボールが叩かれる音









服の擦れる音や









周りの音や









人の声









.

.









もっと

もっと


もっと





もっと無くせ









全てを無くせ









.

.









______音なんか必要ない








.

.

.

.








コートで音を無くすようにして二年








中学二年の時、

始めて練習試合が組めた








顧問はいつもどうりやってこい。と








だから、








.

.







(_

『______________…』









.

.







いつも通り、音を消した







.

.







試合中、

やけに周りは静かで









相手のコートにボールが落ちるまで









ボールが落ちて

試合が止まる一瞬以外、視線はなかった









なんでだろう









視線が集まった時、




やっと俺に向けられた目は

「何故そこにいる」と言っているようだった








.

.

.









不思議なことに

俺はよく試合に出してもらえた









公式戦にも出た








公式戦でも



スパイクは

気持ちいくらいに全て決まった









一回戦は初勝利








二回戦は

強豪校と呼ばれていた千鳥山とあたった









そのリベロだと思われる奴が



「無音！絶対お前のスパイク取ってやる！」

と叫んでいた








無音ってなんだ？









疑問に思いつつスタートした二回戦

俺たちは負けた








勿論、勝てるとは思ってなかった







.

.






____ああ、悔しい





.

.









中学始めての公式戦、

気づけば呆気なく終わるも






俺のスパイクはほぼ決まっていたことはよしとしよう

第 ２ 球→←夢主イラスト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す