【ハイキュー!!】烏、鳴き方がわからない【男主】

第 １６ 球 ページ19

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そこに居るのがいたたまれなくて



俺は

走って逃げた









その時、西谷の声が聞こえたような気がする









でも

俺は振り替えらなかったし


振り返れなかった









だって、振り返ったら









悪いのが

西谷だと言ってしまうかのようだったから。









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学校が見えなくなった辺り

手元にバックが無いことに気がついた









取りに戻ろうかと思ったけど、








まだ皆が居るんだろうなぁ。と


少し

時間を置くことにした







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皆が帰ったであろう後









体育館は閉まっていた



しまった

そうだ忘れてた。









仕方ない。と家に戻ろうとすると、









ふと、

数時間前のことを思い出した






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"声の出ねぇ奴は黙ってろ！"








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『…………………、……』









分かってる







西谷に言われた時

言われなくても分かってた









そうだよな








俺だけ

声ださないで楽してるもんな。







皆のチームワーク乱してるもんな。









分かってる









監督にだって言われた









あの時は逆ギレしたし



腹も立った

言い返したかった









でも









その言い返す "声" が出なかった









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そんなこと



もう

嫌になるくらい分かってる








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俺は

皆と違って




"声" が出ない








どう頑張っても、"声" の出し方がわからない









でも、

こればっかりは教えてもらうことは出来ない









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俺が "乗り越えるべき最初の壁" だから。






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少し

寄り道をして行くよ









大丈夫、








『……………………』









俺が追いつく








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『_____________……』









俺は声が出ない








俺の烏は、鳴き方がわからない









それでも

烏は今日も空を飛ぶ









仲間を追いかけて









遠くの空の果てまでも









何度でも









黒い翼を広げて






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『……！…』









家につくと




自然と

頬が緩むのがわかった









多分、原因は

家の前にある俺のバックだと思う

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