8話 ページ10
「儂は鱗滝左近次だ。お前の名は?」
震えていた男の子が少し顔を上げた。
「さ、びと、錆兎です。」
「そうか、、母はいるのか?」
鱗滝さんの問いにまた少し体を強張らせ詰まりながら答えた。
「、っ母さんは、俺を産んですぐに死んじゃってて、、もう、家族は、父さんだけだったのに、、、あいつが来て守れなくて、、、それで、、、」
そこまで聞き鱗滝さんがまた話し出した。
「錆兎、辛かったな、もう大丈夫だ。」
そう言われた錆兎は安心したのか目を閉じて意識を手放してしまった。
その後、錆兎のお父さんの亡骸を埋葬し、気絶した錆兎を鱗滝さんが背負い家へと帰った。
翌日
sabito.side
「うっ、、ここは、、、」
「目を覚ましたか。」
気がつくと知らない家の布団の中だった。聞き覚えのある声がし、そちらを見ると昨日出会った天狗の面を付けた鱗滝と名乗った人がいた。
「俺は、、、?」
状況を確認しようと体を起こそうとした所手に何かが繋がっていることに気づき、繋がった先を目で辿ると昨日俺を抱きしめた女の子が手を繋いで眠っていた。
「お前が起きた時、一人だと心細いと昨日からずっと手を繋いでいた。ゆきなという。」
「ゆきな、、、」
そう聞き、何故か俺は眠っている彼女の頭を撫でた。
そして俺が落ち着いたのを確認するとまた鱗滝さんが話し出した。
「錆兎よ。行く所がないと言うのならここで暮らさないか?」
正直驚いた。昨日会ったばかりの俺に何故そこまでしてくれるのかが全くわからなかった。
「見ず知らずの俺を助けて頂き本当に感謝しております。ただ俺は、強くなりたい。もう何も失わなくて済むように。昨日の様な化物を倒せる様になりたい!」
「そうか、、、ならば儂の元で鬼殺隊を目指すか?ゆきなには言っていなかったが儂は鬼殺の剣士の育手でもある。お前が望むなら儂がお前を強くしよう。」
「!!!ありがとう、ございます!是非お願いします!」
そうして俺は鱗滝さんの弟子になった。
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本編では錆兎が弟子入りする際のエピソードが出ていない為完全に想像で書いております。不快に思われた方がいらっしゃいましたら大変申し訳御座いません。
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ゆっきー(プロフ) - あんこさん» この小説に直接関係してこない為記載しておりませんでしたが、原作の二人の年齢よりも5年早く生まれているという形にしております。ご不快に感じられましたら申し訳御座いません。 (2019年6月8日 11時) (レス) id: e80b671816 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - あの、少し疑問なんですが、黒髪と白髪の子供は年齢的にまだ生まれてないか、赤ちゃんだと思うので、選別の案内はできないと思うのですが。 (2019年6月8日 7時) (レス) id: aed935a54c (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - ミストラ〜ドさん» ありがとうございます!人様に見せられるものが書けているのか不安になる時があるのでそう言って頂けて光栄です!今度とも是非よろしくお願いします! (2019年5月20日 23時) (レス) id: e80b671816 (このIDを非表示/違反報告)
ミストラ〜ド - 錆兎が出て来る小説あんまり無いから重宝してます!!でも錆兎死んじゃうんだよなぁ…(泣。そして作者様の文才凄い…。更新毎日楽しみに待ってます!!更新ファイトです! (2019年5月20日 21時) (レス) id: b0787012e0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます!原作と違う所もございますので是非続きをお楽しみ頂ければと思います。私も無闇にキャラが死ぬのは嫌なので意味のある死だったと思って頂けるように頑張ります! (2019年5月20日 17時) (レス) id: e80b671816 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっきー | 作成日時:2019年5月14日 19時