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日向「お前トス大好きなんだろ？じゃあ俺にも上げてくれよ」
「一本だけ！」
菅原「なあ、おい日向」
日向「試しに一本、なっ？」
影山「嫌だ」
「「「・・・」」」
『フッ笑』
日向「うぅ何だよ、ケチか」
田中「そうだそうだ！」
すると影山は日向に向かってオーバーサーブをする。
日向「うっ、あ」
影山「正面だぞ、今のレシーブあってのトスと攻撃だ」
「それがグズグズのくせに偉そうに言うな」
「土曜の3対3でもトスは極力田中さんに集める」
日向「え」
影山「攻撃は田中さんに任せろ」
「お前は足を引っ張らない努力をしろよ」
日向「・・・俺が満足にレシーブできるようになったら」
「お前は俺にもトスを上げんのか？」
影山「勝ちに必要な奴になら誰にだってトスは上げる」
「でも俺は今のお前が勝ちに必要だと思わない」
田中「感じ悪っ」
『ハァ』
菅原「ちょいちょいっと上げてやりゃいいのに」
影山「そろそろ時間だ」
『あ、ほんと、片付けましょ』
田中「ヤベっ早くしろ！痕跡を消せ！」
菅原「田中モップもってこい！」
田中「はい！」
＿・＿・＿・＿・＿・＿・＿・＿
お昼。
職員室から教室への帰り道、渡り廊下を通ると日向と菅原先輩が練習をしていた。
『仁花ちゃん、先に教室戻ってて』
仁花「うん！わかった！」
私は入学初日に仲良くなった同じクラスの仁花に声を掛け、二人の元へ向かう。
『日向、頑張るね』
菅原「お！A！俺に会いに来てくれたのか？」
『そんなわけないじゃないですか』
『日向もっと腰を落として飛んできた方向にそのまま戻す感じが良いと思う』
菅原「今俺言おうとしたのに〜！」
『そんなの知らないです』
菅原「・・・もう一本いくぞ！」
まっすぐに日向に向けて飛んでいたボールを日向は綺麗に打ち上げた。
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作者名：名稀ーなきー | 作成日時：2024年2月15日 16時
