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鈴芽side
二人は私から2歩ほど離れた場所で、閉じた扉をじっと見ている。
鈴芽「あ、あの・・今のって」
『要石が封じていたはずだったのに』
鈴芽「え？」
二人はようやく扉から視線を外し、私をまっすぐに見た。
「・・・君は何故この場所に来た？何故ミミズが見えた？要石はどこにいった？」
強い口調だった。私はしどろもどろになる
『草太。その子困ってるよ』
女性の柔らかくて優しい声が耳へはいってくる。
『・・・この場所は後ろ戸になってしまっていたの。』
『後ろ戸からはさっきのミミズが出てくる。』
二人は出口に向かって歩き出す。
「手伝ってくれたことには礼を言う。だがここで見たことは忘れて、家に帰れ。」
大股で遠ざかっていく青年の左腕に、赤黒い血の染みが広がっていることに私は気付く。
鈴芽「待って！」
＿・＿・＿・＿・＿
昼間のこの時間なら、環さんは絶対に家にいない。
その確信があるから、家の鍵を開けた。
鈴芽「二階に行ってて下さい。救急箱取ってきますから」
玄関のたたきに立ったままの二人にそう言って、私はリビングへ向かう。
「いや、気持ちは有難いけど、おれはもう＿＿」
『草太は黙って応急処置してもらいなよ』
鈴芽「そうですよ！」
さっきから頑なに手当てを嫌がる彼に、私と女性はぴしゃりと言う。
医者が嫌なんて子供のわがままか
見慣れた我が家の玄関が、彼らが立っているとやけに小さいものに見える。
やれやれという雰囲気で彼らが階段を上っていく足音を、私は背中で聞いた。
＿・＿・＿・＿・＿
Aside
『かわいい部屋・・・』
彼女の部屋に案内され向かったが、先程の地震のおかげで本棚から本が散らばっていた。
私たちはそれをしまっていく。
『・・それ子供椅子？』
「みたいだな」
黄色いペンキで塗られた木造りの小さな椅子。
足は一本欠けていて背もたれには目が彫られていた。
『かわいい』
すると、草太はその椅子に座ってすぐ眠り込んでいた。
私はその隣に座って彼女を待っていた。
鈴芽「お待たせしました。さあまず傷口を洗わないと！」
と、大声で草太を起こすように言った。
＿＿
鈴芽「これでよし！」
「ありがとう」
鈴芽「いえいえ！さあ！次やりますよ！」
と、彼女は私の前に座る。
『私？』
鈴芽「腕、おさえてましたよね？」
『・・バレたか〜それじゃお願いします！』
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名稀ーなきー(プロフ) - RENAさん» ありがとうございます(_ _)更新頻度は低いですが、この作品を読んでくれると嬉しいです！ (2023年2月5日 22時) (
レス) id: abcac44663 (このIDを非表示/違反報告)
RENA(プロフ) - 今日、映画を見に行き全てにほれて夢小説で探しました。とてもおもしろかったです．そしてキュンッとしました (2023年2月5日 22時) (レス) @page47 id: a8ec99ccfe (このIDを非表示/違反報告)
名稀ーなきー(プロフ) - レナさん» コメントありがとうございます！頑張ります(ง •̀_•́)ง次の更新をお待ちくださいm(_ _)m (2022年11月25日 21時) (レス) id: abcac44663 (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 好きです。 自分のペースで頑張って下さい。 (2022年11月25日 21時) (レス) @page27 id: d245eefcba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名稀ーなきー | 作成日時：2022年11月20日 15時
