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Aside
空「どん！」
どどどどっと二人が鈴芽ちゃんに突進し、鈴芽ちゃんの体を山に見立ててよじ登っている。
花ちゃんが鈴芽ちゃんの腰骨が足場にし、空くんが右肩に手を掛け、負けじと花ちゃんが右肩に足を乗せ、二人が同時に鈴芽ちゃんの頭を掴む。
倒れまいと必死にふんばる鈴芽ちゃんの両肩に、二人は誇らしげに立ち上がる。
鈴芽「はあ、はあ、はあ・・・」
『大丈夫？鈴芽ちゃん』
私たちの周囲を。双子は「待ち待ちーっ！」と永久機関のようなきりのなさで回り続けている。
鈴芽「『私、子供って無理かも・・・』」
二人とも思わず声が漏れて、その直後に一人が鈴芽ちゃんの背中を跳び箱にしてジャンプをし、追いかけた一人が踏み台にして背を踏んだ。
「＿＿＿仕方ない。」
と、頭上から声。驚いて見上げると、机に置いていたスポーツバッグがもぞもぞと動き、カタンと、子供椅子が床に飛び降りた。
「＿＿！」
ぴたり、と双子が止まる。
床に直立した子供椅子を、目を丸くしてずっと見つめている。
『なっ！ちょっ草＿＿』
何ちょっと草太、なんのつもり！？
と発音できないくらい動揺している私たちの目の前でカタンカタンと草太はおもむろに歩き出した。
鈴芽「ほ、ほら、すごいでしょーっ！よくできたおもちゃなんだよー！」
鈴芽ちゃんはやけくそに声を上げる。
草太は花ちゃんの前で止まり、まるでおとぎ話に出てくる忠実な白馬みたいに、無言で脚を曲げて座面を傾けた。
吸い寄せられるように花ちゃんが椅子に座る。
と、ひひーんとばかりに前脚を大袈裟に振り上げて、花ちゃんを乗せた子供椅子は更新を始めた。
草太、確か子供好きだったよね・・・
一瞬後、ぎゃはははーっと弾けるような歓声が双子の口から溢れ出た。
空「ねえつぎ、つぎ僕もッ！」
花ちゃんを追いかけて空くんが言う。
子供椅子は双子を交互に乗せながら、部屋中をカタンカタンと歩きまわる。
これ以上ないというくらい楽しそうな叫び声を二人は上げ続ける。
もしかして＿＿と私は思う。
それは鈴芽ちゃんも一緒だった。
鈴芽「ね、草太さん、つぎ私も！」『ね、草太、つぎ私も！』
草太「君たちはダメ！」
「「しゃべった！」」
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名稀ーなきー(プロフ) - RENAさん» ありがとうございます(_ _)更新頻度は低いですが、この作品を読んでくれると嬉しいです！ (2023年2月5日 22時) (
レス) id: abcac44663 (このIDを非表示/違反報告)
RENA(プロフ) - 今日、映画を見に行き全てにほれて夢小説で探しました。とてもおもしろかったです．そしてキュンッとしました (2023年2月5日 22時) (レス) @page47 id: a8ec99ccfe (このIDを非表示/違反報告)
名稀ーなきー(プロフ) - レナさん» コメントありがとうございます！頑張ります(ง •̀_•́)ง次の更新をお待ちくださいm(_ _)m (2022年11月25日 21時) (レス) id: abcac44663 (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 好きです。 自分のペースで頑張って下さい。 (2022年11月25日 21時) (レス) @page27 id: d245eefcba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名稀ーなきー | 作成日時：2022年11月20日 15時
