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剛は客の膝の上にまたがるように座り、キスをしながら今日の晩飯のことを考えていた。
井ノ原と岡田が来てから、随分と立派な飯を食えるようになった。健はたまに作っていたけど、まあ食えなくはないけど・・・以外のコメントが思いつかないような代物だった。まあ、それでも食ってたけどさ。
とにかく岡田は長野がプログラミングしたAIなので、食のことに関しては必要以上に詳しかった。料理は一通りなんでも出来たし、剛や健、井ノ原にはどんな栄養素が足りていないのかすぐ分かるようだった。
井ノ原は、料理以外にも掃除洗濯と家事は一通りなんでも出来た。まあ、剛と健がなんでも出来なさすぎたのかもしれないが、とにかく埃っぽかったあの一室が井ノ原と岡田のおかげでピカピカになり、毎食おいしいご飯が食べられ、快適な日々を過ごしている。
そう、とても快適だった。この仕事以外は。
「ミチオくん、今日本番していい？」
「え〜、だめって言ってるじゃん。てか、お店の規則的に本番は基本だめなの」
「分かってるよ。でもお小遣いほしいんでしょ？」
「え？俺そんなこと言ったっけ？」
「いや・・・他の子が、ミチオくんここ最近結構出勤してるって言ってたからさ」
「あっ、てめえ、他のやつともやってんのか。指名してんの？ふざけんなよ」
「あーごめんごめん、たまたまちょっとそういう気分だっただけだから。俺は基本ずっとミチオくんしか指名しないよ」
「はぁ？ホントだろうな？」
剛は脳の機能を停止させている。いや、実際にはさせているわけはないが、そんな気分でこの仕事をしている。たまに、AIだったらどんなに楽だろうと思う。感情がないのだから、嫌と思うこともない。だったら欲に勝てない人間は、全員AIをダッチワイフにしてしまえばいいのに。なぜ人間は人間を求めるのだろう。なんたる墜落。自分たちは高等生物かなにかだと思っているに違いない。この世で人間がいちばん偉いなんて、一体誰が決めたのだろうーー。
「ミチオくんってヤキモチ妬きだね」
「・・・そうでもないよ」
「絶対そうだよ」
「ねえ、そろそろ黙れよ」
「・・・あ、してくれるんだ」
剛はこの仕事のことを井ノ原に言えない。井ノ原も聞いてこないから、言わない。でもたまに、自分が猛烈に恥ずかしくなる。暗い海の底に沈んでしまいたくなる。
「・・・1回だけね」
ベッドが軋む。剛の伸びた金色の髪が、客のはだかの身体にまとわりつく。
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Mao(プロフ) - ふきさん» そちらも被災地だったのですね;< お互いがんばりましょう;< (2018年9月13日 2時) (
レス) id: a30f7359e2 (このIDを非表示/違反報告)
ふき(プロフ) - 更新で、嬉しく飛んできたのですが！日常生活は、大丈夫なのでしょうか？お見舞申し上げます。御家族、皆様お怪我ありませんか？こちらは関西なので土砂災害が酷い地域もありますが、どうぞ無理せずお過ごし下さい。 (2018年9月10日 1時) (レス) id: c8a9c28ea5 (このIDを非表示/違反報告)
Mao(プロフ) - 亮真さん» ありがとうございます！キムチは放送後すぐ書きました笑 書かなければならない気がして...笑 (2018年9月10日 1時) (レス) id: a30f7359e2 (このIDを非表示/違反報告)
亮真 - 一気に読ませていただきました！めちゃくちゃ面白いです。個人的に。健くんのキムチのシーンが忘れられません笑楽しく読ませていただきました！これからも頑張ってください！ (2018年9月7日 22時) (レス) id: 01b213f1ed (このIDを非表示/違反報告)
Mao(プロフ) - ぴとで☆さん» 古い曲ですが名曲です！コメントありがとうございます。遅筆で申し訳ないです！ (2018年8月10日 1時) (レス) id: a30f7359e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mao | 作成日時：2018年8月3日 21時
