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あ、と思った。
まだ居る。あと三人、同じスペースシャトルに乗ってた人がいる。
「はよ行こう。立ってツヨシくん。こんなところ、はよ・・・」
三つの影はゆらゆらと燃えている。遠くしまい込んだはずの記憶が、無理やり引っ張りだされてくる。
「・・・なあ、うそだろ・・・」
全身ががくがくと震えた。震える脚で一歩、また一歩と井ノ原が雪の上を歩き出すと、三つの影が堪らず弾け飛んだ。
「嘘だ・・・」
弾け飛んだ三つの影が、太陽に照らされてだんだんと人の形を成してゆく。
銀世界が一瞬にしてあの下町の景色へと変わる。
懐かしい匂いがする。毎朝ギャーギャー言いながら、ばたばたと忙しそうに学校へ向かう三人の後ろ姿が、井ノ原の脳裏にはまだ焼きついているのだ。
「・・・！」
俺があの時ちゃんと離れずにいれば、二人を死なせなかったかもしれない。
長野くんと約束したのに、あんなに何度も頼まれたのに、二人を死なせた自分がずっと許せなくて、悔しくて、情けなかった。
ずっと謝りたかった。
二人がどんなに怖かったか、痛かったかーー井ノ原には想像を絶した・・・。
「けぇん！！ごぉお！！」
「井ノ原くううん！！」
雪が舞う。きらきらの涙を飛び散らせて井ノ原の胸に飛び込んできたのは、あの日井ノ原が見殺しにしたはずだった、愛おしい弟達だった。
「お前らなんだよぉっ、生きてたのかよぉっ、こんなにでっかくなって・・・」
「井ノ原くううん、もう、探したんだよぉ。俺ずっと探してたんだよ、井ノ原くんのこと！」
「井ノ原くん、のばかっ、木星なんか・・・なんでぇっ。俺たち十年もあんたのこと・・・」
成長しても剛と健は相変わらずで、泣きながら同時に喋り続けている。すると雪の上で井ノ原に抱きつく二人の後ろを少し遅れて、三つ目の光が現れた。
「お、おかだぁ・・・お前もきてくれたんだね・・・なんだよお前、すげーかっこよくなっちゃってんじゃん・・・なんだよ、みんなして、いっちょ前にさあ・・・」
「イノッチ、おれ・・・」
井ノ原は美しく成長した岡田の大きな瞳から、大粒の涙がぼたりと落ちるのを見た。それは、プログラミングされた行動しか取らないはず岡田には、ありえない反応だった。
「え、岡田・・・、お前・・・！？」
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Mao(プロフ) - ふきさん» そちらも被災地だったのですね;< お互いがんばりましょう;< (2018年9月13日 2時) (
レス) id: a30f7359e2 (このIDを非表示/違反報告)
ふき(プロフ) - 更新で、嬉しく飛んできたのですが！日常生活は、大丈夫なのでしょうか？お見舞申し上げます。御家族、皆様お怪我ありませんか？こちらは関西なので土砂災害が酷い地域もありますが、どうぞ無理せずお過ごし下さい。 (2018年9月10日 1時) (レス) id: c8a9c28ea5 (このIDを非表示/違反報告)
Mao(プロフ) - 亮真さん» ありがとうございます！キムチは放送後すぐ書きました笑 書かなければならない気がして...笑 (2018年9月10日 1時) (レス) id: a30f7359e2 (このIDを非表示/違反報告)
亮真 - 一気に読ませていただきました！めちゃくちゃ面白いです。個人的に。健くんのキムチのシーンが忘れられません笑楽しく読ませていただきました！これからも頑張ってください！ (2018年9月7日 22時) (レス) id: 01b213f1ed (このIDを非表示/違反報告)
Mao(プロフ) - ぴとで☆さん» 古い曲ですが名曲です！コメントありがとうございます。遅筆で申し訳ないです！ (2018年8月10日 1時) (レス) id: a30f7359e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mao | 作成日時：2018年8月3日 21時
