転生人生 (ページ7)

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いきなりだが私の兄二人は格好いい。

名前は陽壱と陽兎と書くが、読みはヨウイチとハルトである。(ちなみに陽向はヒナタ)

二人は美形で性格まで格好いい。

…いやまぁ、ヨウ兄さん(陽壱)はかなりの馬鹿なのだが。

今現在はもうヨウ兄さんとハル兄さんにシフトチェンジしているのだが、暇潰しに自分がまだ何故か陽壱さん、陽兎さん、と呼んでいて、それがシフトチェンジするキッカケとなった頃を思い出してみることにした。

その頃もちょうど私は暇をもて余していた。

やっと歩けるようにもなって来た頃で外の空気も吸いたかった為、中庭に来ていた。

中庭には大きな木が真ん中に一本たっているのだが、太陽の光を浴びた木がうっすらと光を通し、地面には木漏れ日が降り注いでいた。

そんな幻想的な光景にみとれていたせいで私は、怖いお兄さん(笑)達にあろうことかぶつかってしまった。

「…あぁん？イッテーな、どうしてくれんだ？オイ」

「すみません、こちらの不注意でした。以後、気を付けます」

「…は？」

幼児とは思えない落ち着き払った態度と言葉にお兄さん達は面食らったような表情を見せたが、泣き喚かない様子を見て「コレは使える」と思ったらしく、陽向の腕を強く掴んだ。

体が弱い為、力も弱く抵抗といえる抵抗はできなかった私はせめてもの思いで引きずられていく体を引き戻そうと足に力を込めた。

「チッ、早く来いよ！」

なかなか進まない私にイラついたのか彼は腕を振り上げた。

殴られるっ！と身構えたが、殴られる事は無かった。

「…弱いものいじめは感心しないな」