清朗 ページ34
彼女らが連れてきたのは、幸太郎と同年代の男。
気のいい笑みを浮かべた清朗な男で、手にはカメラを持っていた。
「カメラマンか？」
「趣味だけどね。行った先々で撮ってるんだ」
「さっきね、私とアメリが鍛錬してるところ撮ってくれたの」
「すごくカッコイイ写真よ」
2人が見せる写真に、幸太郎は感嘆の声を漏らした。よく撮れている。
「…お客さん？お茶、出そうか」
「レベッカ、おかえり！」
「ただいま。ビューロさんの畑、豊作だよ。とりあえず私が持てる量ってことで、トウモロコシだけもらってきた」
帰宅したレベッカは、背中に背負った籠を降ろす。そこから覗く数本のトウモロコシに、シャロンは目を輝かせた。
「他にもいろいろあるから、取りにおいでって」
「じゃあ、僕と幸太郎で行ってくるよ」
「あっ、ならこれ、シンラに！」
シャロンが駆け足で部屋から持ってきたのは、古びた本だ。
「私は読み終わったから、次はシンラの番なの！」
「わかった、渡しておく。それとルーク、この間のジャムが残ってたな？」
「うん、持ってくよ」
この村の人達は、色んなものをお裾分けしながら暮らしている。
たくさん出来たものは皆にも。容易に手に入らないものは皆で共有。何か貰ったらお返しを。
その強い絆の片鱗を垣間見た旅人は、ほう、と感心した。過去に訪れた国や地域で、ここまで結束したところはなかった。
「…そうだ。なあ、アンタも一緒にどうだ？」
「俺か？」
「もうすぐ日も暮れる。この村にゃ宿はねえし、隣村までは馬で3時間かかる。うちでよけりゃ、泊まっていけよ」
その代わり、宿泊代としてちょっと働いてもらうぜ。
幸太郎はそう言って笑った。
「…ふっ、そいつはありがたい。数日は滞在するつもりだ、好きに使ってくれ。俺の名前はジョン、よろしくな」
「俺は幸太郎。こっちこそ」
「！旅人さん、お泊まりする！？」
「やった！色んな話、聞かせてね！」
幸太郎と旅人改めジョンの握手に、シャロンとアメリはとても喜んだ。幸太郎は怪訝な顔をする。
「…何だお前ら、やけに気に入ってるな…」
「だって旅人さん、」
「幸太郎より、」
「「爽やかでイケメンだもん！」」
「グサッ」
「ぶはっ」
心臓の辺りを手で抑え、思い切り口で何か刺さったと表現した幸太郎。ジョンは耐えられないと噴き出した。
この旅人・ジョンこそ、後に幸太郎にとって久しく出来た友人となり、コナン達が組織の真相に辿り着く鍵となる写真を撮影する、その人である。
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神娜(プロフ) - とても面白いです！夢中になってずっーと、読んでます(笑)！！次の更新楽しみにしてます！続きが気になるので、時間があったらでいいので、待ってます！！ (2020年7月10日 16時) (
レス) id: aef303f40c (このIDを非表示/違反報告)
Liz(プロフ) - とても面白いです！一気読みしてしまいました！主ちゃんと新一がどうなるのか、組織はどうなるのか！続きが気になります！お時間空いたときで大丈夫なので、更新してくれたらとても嬉しいです！待ってます！ (2020年6月14日 18時) (レス) id: 981ff12ec5 (このIDを非表示/違反報告)
萌奈 - とっても面白かったです！もう更新はしないのですか？ずっと待ってるので、時間が空いたらでいいので更新してくれたら嬉しいです！待ってますよ！ (2020年3月29日 22時) (レス) id: 08309c157f (このIDを非表示/違反報告)
れい - うわー、作品一気読みしてしまいました、もう更新はしないのでしょうか…？待っているので時間に余裕があるときにでも更新してくれたら嬉しいです。待ってます！！ (2019年5月3日 14時) (レス) id: 31d6edb3af (このIDを非表示/違反報告)
緑間大好きっ子(プロフ) - 原作沿いも見てみたい (2018年4月29日 10時) (レス) id: c36a14bd0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナガレ@元kaka x他1人 | 作成日時：2017年2月20日 16時
