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「ただいまー！」
「ただいま」
55年前。
とある国、とある地域、ホームと呼ばれる塔のある村、小さなボロ家。
「レベッカ、シャロン、おかえり」
「おかえり、遅かったわね」
ルーク、アメリは当時18歳。
ルークはとても心優しく穏やかで、いつも笑顔。
アメリは表情豊かで、文句は多いが根は愛情深い。
「シャロン、お前どこ行ってたんだよ」
「えへへ、蝶々追いかけてた！」
「…ったく、お前は…」
ベルモット、もといシャロン。
当時8歳の彼女は、他の4人や村の大人達に様々なことを教わりながら、お転婆に育っていた。
何にでも興味を示し、吸収も早い。きちんと学べば相当伸びる逸材だが、この時代のこの国、教育制度は確立していなかった。
「そうだ、レベッカ。後で服を直してもらえる？ほつれちゃって」
「ん、いいよ」
「アメリ、ほんと裁縫苦手だね！」
「あんたに言われたかないわ、シャロン」
シャロンの姉、レベッカは当時15歳。
言葉数が少なく、シャロンやアメリとは対照的。読書が好きで妹思い。
「幸太郎のシャツも、ボタン付けといたよ」
「お、サンキュ」
鷹野幸太郎。当時43歳。
元自衛官の日本人男性。30代から海外を放浪し始め、この国での滞在は6年目と既に最長。
大雑把な性格に見られがちだが、他人のために動くことを厭わない。その証拠として、彼はこれまでに多くの人を救った。
この国でも、使われなくなった塔を利用し、助けを求める人達に手を差し伸べている。
「そういえば、リラが臨月に入るらしいわ」
「もう？早いね、色々準備しておかないと」
「出産はひと仕事よね。とても感動するけれど」
例えば、配偶者に暴力を振るわれていた女性。
「レオはまた身長が伸びてたよ」
「ルークもそろそろ抜かれそうよね」
「…やめてよ、冗談にもならない」
「あはは」
例えば、親に捨てられた子ども。
「昼飯食ったら、ホームのほうに行くからな」
「わーい！ジャック達と遊ぼ！」
「最近入った子達も気になるわね」
「レベッカ、支出簿用意しといて」
「わかった」
理不尽な不幸に見舞われてきた人達を、幸太郎は分け隔てなく助けてきた。
幸太郎らにとって、塔で住む人々、村の皆は仲間であり、家族なのだ。
「今日のご飯何？」
「ルーク特製の雑炊！」
「美味そうだな」
「シャロン、先に手を洗うよ」
「はーい！」
彼らの暮らしはいつも、笑顔に溢れていた。
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神娜(プロフ) - とても面白いです！夢中になってずっーと、読んでます(笑)！！次の更新楽しみにしてます！続きが気になるので、時間があったらでいいので、待ってます！！ (2020年7月10日 16時) (
レス) id: aef303f40c (このIDを非表示/違反報告)
Liz(プロフ) - とても面白いです！一気読みしてしまいました！主ちゃんと新一がどうなるのか、組織はどうなるのか！続きが気になります！お時間空いたときで大丈夫なので、更新してくれたらとても嬉しいです！待ってます！ (2020年6月14日 18時) (レス) id: 981ff12ec5 (このIDを非表示/違反報告)
萌奈 - とっても面白かったです！もう更新はしないのですか？ずっと待ってるので、時間が空いたらでいいので更新してくれたら嬉しいです！待ってますよ！ (2020年3月29日 22時) (レス) id: 08309c157f (このIDを非表示/違反報告)
れい - うわー、作品一気読みしてしまいました、もう更新はしないのでしょうか…？待っているので時間に余裕があるときにでも更新してくれたら嬉しいです。待ってます！！ (2019年5月3日 14時) (レス) id: 31d6edb3af (このIDを非表示/違反報告)
緑間大好きっ子(プロフ) - 原作沿いも見てみたい (2018年4月29日 10時) (レス) id: c36a14bd0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナガレ@元kaka x他1人 | 作成日時：2017年2月20日 16時
