番外編】花が咲く ページ25
ー数分前ーコナンSide
「…なあ。お前にとって、俺はどういう存在だ?」
『隣でいたい』
「!」
即答されるとは思ってなかった。思わず問うた質問の答えに驚く。
『…初めて会った時さー』
「あぁ」
『[四六時中、ずっと側にいてほしいとは言わない]なんて言ったけど。…ぶっちゃけ、今はできるだけ近くにいてほしいな』
確かに、そう言っていた。…やべえ、普通に嬉しい。
『…新一は?私をどういう存在として考えてる?』
「隣から離れないで欲しい」
即答してしまう。そんな顔で聞いてくんなよ…自分勝手な期待をしてしまうだろ。
「…お前が笑ってても泣いてても、何にしろ俺の目が、手が届くところにいてほしい」
『新一…』
「…お前は、俺が…この姿ででも、お前の隣にいることを許してくれるか?」
『…ばーか』
「!?///」
『私だってそれを望んでんだから、拒絶するわけないじゃん…//』
手を握られる。その温もりに心地よさを感じつつ、何故顔を覆ったのだろうと考える。
俺の顔が赤いのに気づかれないから、ちょうどいいか。
窓から射し込む月明かりが、Aの髪を照らす。輝いてるように見えた。
Aが起き上がる。距離がぐっと近くなった。
『…ね、新一』
「なんだ」
わからなかった。
仮に告白して、どうしたいのか。
『新一が…新一に戻ったら』
「!」
『…伝えたいことがあるんだ』
…あぁ。そうか。
俺は、こいつに、
自分の思いを伝えたくて、
俺だけを見てほしくて、
抱きしめたいんだ。
「…俺もだ」
『奇遇だね』
きゅ、と手を握り返す。じっと目を見つめれば、Aは視線を逸らすことなく俺を見た。
綺麗な瞳だ。
「戻ったら、聞いてくれ。…俺も聞く」
『うん、約束。何が何でも聞き出すね』
笑う。
まただ。
いつも、その笑顔に魅せられる。
花が咲くようなその笑顔で、お前はいつも、周りの人間の心にも花を咲かせる。
そういうところが、好きだ。苦しいほどに。
…この気持ちは、お前にとって迷惑なのはわかってるけど、
それでも、口に出したいんだよ。
それほどまでに、俺の中でお前は、大きな存在になっていた。
でも、これを伝えてしまったら
俺達の関係は変わってしまうかもしれない。
だから、せめて
お前に伝える時までは
.
ただ、側にいてほしいんだ。
.
.
.
((一人の少年の))
((不器用で小さな祈り))
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ミア - 今度はベイカー街の亡霊をお願いします。 (2018年2月10日 6時) (レス) id: 307808664a (このIDを非表示/違反報告)
ぴいなっつ - とても楽しく読ませて貰ってます(^^)原作も元々リアルタイムで最初から映画館で見てるくらいコナン大好きなんですけど、とっても楽しく読ませて頂いてます*\(^o^)/*次はルパコナ!こちらも大好きな作品なので楽しみです! (2015年5月12日 21時) (レス) id: be20ea4ad2 (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - 英語ラーメンさん» ありがとうございます!番外編は本当にもう、自分の書きたい話を書き殴るだけの自己満です(楽しんでいただければ幸いです!そのためにも、素晴らしいルパコナと最終話とエピローグを仕上げます()← (2014年10月20日 7時) (レス) id: 3b1ae4cc96 (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - killme☆さん» ありがとうございます!はい、一応やるつもりです!主ちゃんを出しにくいと判断した場合、やらない作品も出るかもしれませんが…時間の許す限り、書きまくります!頑張ります!! (2014年10月20日 7時) (レス) id: 3b1ae4cc96 (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - ☆AKI☆さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2014年10月20日 7時) (レス) id: 3b1ae4cc96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaka x他1人 | 作成日時:2014年10月16日 1時