【名探偵コナン】もう一人の名探偵【劇場版限定】探偵たちの鎮魂歌2

番外編】花が咲く ページ17

コナンSide

Aとおっちゃんの会話を聞く。Aは俺のほうを見向きもせず、おっちゃんの言葉に返していた。

…推理バカはお前もだろーが。

「…服部、笑いすぎだ」
「わ、笑ってへん、でぶふぉwww」
「…」

ぼそっと隣の服部に呟けば、説得力の欠片もない返事が聞こえた。はあ、とため息を吐く。

『…でも、待つって決めましたから』
「！」

思わずAの顔を見た。やっぱりこちらを見ようとはしないが、一瞬目を伏せて、すぐにおっちゃんに笑いかけたのが目に映る。

「…な？幸せもんやろ？」
「…本当にな」

小さく頷いて返す。服部の言う通りだ。

「よし、そろそろ出るか！」
『そうですね！コナンくん、全部窓閉まってる？』
「…うん、大丈夫だよ！」

俺はいつものように答える。こいつはいつものように笑う。

『ん、ありがと！ではでは出発ー』
「どんなうまい飯出てくるんやろなあ」
『バカみたいに食べたら、和葉ちゃんに怒られるよーw』
「あほ、そんなに食わへんわ！むしろ和葉のが食うやろ！」
『…今の和葉ちゃんに言おうかなー…』
「スマン俺が悪かった許してくれ」
『仕方がないな、チョコレート奢りで黙っててやろう！』

ふはっと吹き出す。そんな俺を見て、Aも笑い出した。

とりあえず今のところは、幸せだ。

これをもっといい幸せにするために、

"俺"ははやく、こいつのところへ"帰って"こなければいけない。

必ず帰る。伝えたいことがある。

だからそれまでは、どうかーー



.



.



.



俺の隣から、離れないでくれ。

ーーー
祈り

主ちゃんSideに戻ります

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