【名探偵コナン】もう一人の名探偵【劇場版限定】探偵たちの鎮魂歌2

番外編】花が咲く ページ14

今日は午前中は警察に行くし、夕方は出かけるしで、なら事務所は一日休みだ！と強行に出た毛利先生。

実際の理由は沖野ヨーコの主演ドラマ再放送を見るためだと思う。絶対そうだ(

『ん、おーわりっ』

食器洗いを終え、手を拭いてエプロンを脱ぐ。小さく鼻歌を歌ったりしながら、私は2人が待つ部屋に戻った。

『うぃーお待たせー』
「お疲れ」
「お疲れさん」
『さんきゅ。で、何する？トランプ？何か喋る？』

絨毯の上に座り込んでいるコナンくんと平次に尋ねつつ、部屋のドアを閉める。

私はベッドに寄りかかるようにして座っているコナンくんの隣に、同様に腰をおろした。

「そうだな…」
「工藤の恋愛話とかどうや？」
「おまっ、何を…！//」
『ちょくちょくあがるよね、その議題w相手は？蘭ちゃん？』

ちく、とした痛みを覚えた。

「だからちげーっつってんだろ！///」
『…ほんとに？』
「あいつはただの幼馴染だよ…蘭にも聞いてみろ、爆笑して同じこと返すぞ」
『へえー…本当みたいだね。え、じゃあいよいよ誰だよ？』

嫉妬。寂しさ。

「っ…言わねーよ！//」
『うええー』

私の中で、時折渦巻く感情の正体だ。

彼を…新一を好きなのだと気づいてから、私は蘭ちゃんに嫉妬することがたまにあった。

でも、こうして聞く度に新一は否定する。今ので、新一が言ってるのは本心だと直感した。

そして、新一に言われるまでもなく、私は以前、蘭ちゃんにも聞いたことがある。彼女は、新一の言う通りの反応を示した。

隣にいた園子ちゃんにも爆笑されちゃって、さすがの私も納得したよ(

何より、私は蘭ちゃんや新一を信じたいから。

2人の言葉は、どこにも嘘はないって思ってる。だからこそ、私は蘭ちゃんと新一は本当に仲のいい幼馴染なのだと理解した。

『平次は知ってるの？』
「ん？あーそりゃまあ、工藤の男友達は俺しかおらんさかいな！」
「はあ！？他にもいるっつの！」

そして、それ以降私の中で渦巻く感情は、"寂しさ"が大部分になった。

新一に会いたい。その気持ちは、いつも多かれ少なかれ持っている。

だけど、私は待つと決めたのだ。

彼の隣で、誰よりも彼を待つと。誓ったのだ。

『…』
「！？は…A？//」

無意識に手が伸びる。コナンくんの頭を撫で、片手で頬を包んだ。

はたと意識が戻り、ふっと微笑みかける。手を離し、天井を仰ぐようにベッドに体重を預けた。

ーーー
主ちゃんと新一、既にくっつける状態なのに、くっつかない(

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