愛を知る ページ2
10時を5分ほど過ぎた頃。コナンは博士に電話をし、爆弾はAが無事解除したことを告げた。
『でも、エリア設定は解除できなかったんだ。回線がやられちゃっててね…』
平次の腕に応急処置を施しながら、横からAが口を挟む。
「だから1つ残らず回収してくれよ！」
《わかった、すぐ回収する！》
ピッと通話を終了させると、ちょうど平次の応急処置も完了した。
「工藤くん…服部くん…それに、中屋さん…」
伊東が目を覚ましたようだ。静かに口を開く。
「君達は、最高の…探偵だ…」
「…あなたは、最低の人間ですよ…」
「ふ…私も、工藤くんや服部くんのように、女性を純粋に愛せていたら…こうはならなかったのかもしれないな」
『…ん？平次が愛してるのは和葉ちゃんだけど、新一は？え？あ、蘭ちゃんか！』
「「何でそうなるんだよ！/なるねん！///」」
同時にそう叫び、顔を赤く染める2人に、彼女はきょとんとした。
『ん？幼馴染で恋愛っていうパターンじゃないの？すごく素敵じゃん』
彼女はというと、自分の言葉に心のざわめきを感じていた。彼女自身、その理由はわかっていた。
「あのなぁ、A…俺は別に和葉とは何も…」
『あーはいはい、リア充は黙ってて』
「なっ…//つ、つーかお前かてそういう相手おるんちゃうんけ！」
そこで私に振るのか！と不満を口にする。コナンは目を見開いていた。
「…おめー、飛行船ジャックの時も藤岡に言われてたよな…」
『どうして思い出すの！？』
「…誰なんだよ」
『…えーっと…』
まさか、貴方のことですとは言えもしまい。彼女はコナンの視線から逃れるように顔を背けた。
「…」
『…コナンくんだよ！』
「は！？//」
『なーんちゃって。いつか教えてあげるよ！…いつか、ね』
ニッと微笑んで、Aは身を翻し、到着した救急隊員に、こっちですよーと呼びかけた。
「っ…///」
「…"コナン"のほうで言われただけでそれなんやったら、お前工藤に戻ったら死んでまうんちゃうか？」
「…るっせーよ」
2人の会話には気づかず、Aが思い出したように伊東の隣に立った。
『伊東末彦さん。貴方は人を愛せなかったのではなく…ただ、愛を知らなかっただけだと、私は思いますよ』
一呼吸置いて、続ける。
『…どうか、貴方が愛を知り、誰かと分かち合う日が訪れますように』
伊東はふっと微笑んだ。
ー数分後ー
ーーー
ふうー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 269人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミア - 今度はベイカー街の亡霊をお願いします。 (2018年2月10日 6時) (
レス) id: 307808664a (このIDを非表示/違反報告)
ぴいなっつ - とても楽しく読ませて貰ってます(^^)原作も元々リアルタイムで最初から映画館で見てるくらいコナン大好きなんですけど、とっても楽しく読ませて頂いてます*\(^o^)/*次はルパコナ！こちらも大好きな作品なので楽しみです！ (2015年5月12日 21時) (レス) id: be20ea4ad2 (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - 英語ラーメンさん» ありがとうございます！番外編は本当にもう、自分の書きたい話を書き殴るだけの自己満です(楽しんでいただければ幸いです！そのためにも、素晴らしいルパコナと最終話とエピローグを仕上げます()← (2014年10月20日 7時) (レス) id: 3b1ae4cc96 (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - killme☆さん» ありがとうございます！はい、一応やるつもりです！主ちゃんを出しにくいと判断した場合、やらない作品も出るかもしれませんが…時間の許す限り、書きまくります！頑張ります！！ (2014年10月20日 7時) (レス) id: 3b1ae4cc96 (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - ☆AKI☆さん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2014年10月20日 7時) (レス) id: 3b1ae4cc96 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kaka x他1人 | 作成日時：2014年10月16日 1時
