満開 ページ1
《パスワードを入力してください…》
「おい!パス…!?おい、工藤…こいつ…」
平次が伊東を振り返ると、彼は項垂れて動かずにいた。
「大丈夫、気絶してるだけだ!多分、事故の後遺症だろう…」
《貴方が一番愛する人の名前は…?》
『愛する人…!』
残り時間は1分を切った。ミラクルランドでは博士と目暮警部が子ども達の元に行き、止められた白鳥もその後に続いていた。
「伊東が惚れてるのは清水麗子!」
『…清水麗子…?いや…』
「A!?何を迷ってるんだ!」
「時間ないで!」
彼女は、ここでの会話を思い出していく。
『話すことと言えば、自慢ばっかり…私の完璧な計画が台無しに…貴方のソレは、本当に清水麗子への愛だったのかしら。…なるほど…!!』
ガッとノートパソコンに食いつき、キーボードに指を走らせる。モニターに浮かんだ文字は…
「!?」
「A、何考えてんねん!?」
『伊東末彦が愛していたのは…』
"伊東末彦"
パァン、とEnterを押した。
コナンがAの手を握った。彼女はそれを握り返す。
時間が、止まったかのように思われた。
実際、モニターのカウントは止まっていた。10時になる、0.5秒前で。
『っふうぅー…』
大きく息を吐き、座り込んでしまったA。握った手は離さない。
『終わったあああ』
「これで終わりか…」
『あー、緊張した…』
「伊東末彦が愛したのは、伊東末彦自身…なるほどな」
「…あー、そういうことやったんか」
『うん。要は自分しか愛さず、自分しか信用しなかったんだよ。…悲しいことにね』
ところで、と彼女はコナンと握った手をあげて、にやりと笑った。
『まさか、死ぬかもって時にコナンくんから手を繋いでくれるとはね!』
「なっ、離せ!//」
『いやいやあんたから握ったんだぞ…でもまあ、博士に連絡しないとだしね…後日繋ぐとして、今は解放してやろう』
パッと手を離せば、ぶつぶつと文句を言いながら携帯を出すコナン。
その様子に、[赤い顔で文句言われてもねえ…]と溢すAと、その隣で爆笑を堪える平次。
解決の花は、無事満開となった。
ーーー
明日学校めんどくせーな((
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ミア - 今度はベイカー街の亡霊をお願いします。 (2018年2月10日 6時) (レス) id: 307808664a (このIDを非表示/違反報告)
ぴいなっつ - とても楽しく読ませて貰ってます(^^)原作も元々リアルタイムで最初から映画館で見てるくらいコナン大好きなんですけど、とっても楽しく読ませて頂いてます*\(^o^)/*次はルパコナ!こちらも大好きな作品なので楽しみです! (2015年5月12日 21時) (レス) id: be20ea4ad2 (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - 英語ラーメンさん» ありがとうございます!番外編は本当にもう、自分の書きたい話を書き殴るだけの自己満です(楽しんでいただければ幸いです!そのためにも、素晴らしいルパコナと最終話とエピローグを仕上げます()← (2014年10月20日 7時) (レス) id: 3b1ae4cc96 (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - killme☆さん» ありがとうございます!はい、一応やるつもりです!主ちゃんを出しにくいと判断した場合、やらない作品も出るかもしれませんが…時間の許す限り、書きまくります!頑張ります!! (2014年10月20日 7時) (レス) id: 3b1ae4cc96 (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - ☆AKI☆さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2014年10月20日 7時) (レス) id: 3b1ae4cc96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaka x他1人 | 作成日時:2014年10月16日 1時