不穏なお客 ページ21
2人はひとまず、診察室の奥にある、病室にて隔離されることになった。このダイニングも、閉鎖することになる。
「そうじゃ、子供達にもこのことを知らせておかんと…」
『…コナンくん』
「あぁ…やべぇな…」
感染したと思われる、ウェイトレスの女性。彼女のくしゃみが、さっき元太にかかっていたのだ。飛沫感染する細菌で、発症しやすい子供…。一抹どころか、多大な不安を誘う情報ばかりだ。
Aとコナンはこっそりと抜け出し、元太らを探しに行くことにした。
―立ち入り禁止扉前―
『あの子達が、行きたがるとすれば』
「ここしかねえよなぁ」
扉を開ける。いわば飛行船の内部であるそこは、薄暗く、辺りは鉄の柱やら柵ばかり。
『あ』
「元太!」
「あーっ、コナンくんとAおねーさん!」
『ビンゴ…はいいけど、元太くん!』
「オメー、体は大丈夫か!?」
『無駄にくしゃみとか出てない!?』
2人がかりで、元太の健康をチェックする。今のところは、感染は見受けられない。元太達にも現状を説明し、キャビンに戻ろうと振り返る。
『…皆、しゃがんで』
Aの声に、全員がその場にしゃがみこむ。彼女の視線の先には、何やら怪しい人物がいた。コナンもすぐにそれに気づく。
「ここでじっとしてろ!」
『動いちゃだめだよ』
Aとコナンは姿勢を低く保ったまま、より相手が見える位置まで移動した。
「何してんだ?こんな時に…」
『嬉しいお客ではなさそうだね』
「誰ですか、あの人…」
「!?」
『あらら』
「キッドの仲間か?」
言いつけに懲りず、元太らは2人のすぐ隣に来ていた。2人はもはや、呆れるほかない。
『いや…違うよ』
「奴は恐らく“赤いシャム猫”の…」
そこまで言いかけて、コナンは顔色を変えた。
「まずい…まずいぞ」
突然立ち上がって、近くの階段を少し上る。
『っ!?やっば…』
「しまった!」
微かに、空高くからヘリの音が聞こえてきた。
『…あれは…』
ヘリの音と共に、外から入ってきた複数の人間。Aらのいる位置からでは、裸眼では見えにくい。
Aは持ってきていたウエストポーチのチャックから、ブチッとメダルストラップを取り外した。カチャッと音を立ててスライドさせ、レンズから侵入犯を覗く。
レンズの上にあるネジを回してズームすると、侵入犯が何やら物騒なものを持っているのを確認できた。喜ばしい客でないことは確定され、そもそも奴らの格好が武装犯のソレだったのだ。
―――
暑い…
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美紀 - コナン大好きです最高ですコナン新一大好きです (2018年12月28日 21時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 8ページの哀ちゃんのセリフで「~頭沸いてるのかしら」で吹きましたw (2017年4月9日 6時) (レス) id: 8134922ea4 (このIDを非表示/違反報告)
トモシビ - 一言だけ書かせてください。kaka様の作品、全て拝読させて頂きましたが…神ですか!?本物の作家さんですか!? (2016年6月16日 18時) (レス) id: bfa307b641 (このIDを非表示/違反報告)
とみ - 14歳であの威力…チートですな! (2016年4月22日 11時) (レス) id: 86e9b475ac (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - みーさん» ですよねwコメありがとうございます! (2014年4月24日 9時) (レス) id: 903cb29af8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaka | 作成日時:2013年5月31日 13時