少女の使命 ページ16
「?」
「どうかしたの?」
『あのね。子供は大好きだよ。歩美ちゃん達もすごく純粋だし、帝丹小の子達も、皆かわいい。でも』
Aはにこにこと、表情を崩すことなくコナンと哀に向けて言葉を綴る。
『哀ちゃんと、コナンくんはもっと好き!』
「…嬉しいわ」
「A…」
『ふふ。2人とも、大好きー』
Aは、椅子に座っているにも関わらず、コナンと哀にまとめて抱きついた。コナンは顔を真っ赤に染める。
「…工藤くんは?」
『ん?何?』
「工藤くんは、どうなのかしら?」
コナンは〔テメーなんてこと聞きやがる!〕という顔だったが、哀はどこ吹く風である。Aは、真剣に考え始めた。
『うーん…新一…』
「「…」」
なんだかんだで、コナンもやはり気になるらしい。今や演技も忘れ、新一の顔になりつつあるのだから、今までよく正体を隠しとおせたものだ。
『そりゃ、嫌いじゃないよ。てか好き。世話にもなったし…勿論、それを差し引いても、好き』
「…そう」
「…っ//」
Aは、あえて恋愛云々には触れない。まだ、伝える時でないように感じたのだ。
「あ〜ん、待ち遠しい!」
園子の声が響き、Aらは彼女に目を向ける。園子の表情と声は、恋する乙女のソレであった。
「早く大阪についてキッド様に会いたぁい!そして願わくは、その不敵な唇に私の唇を重ねて…」
Aはその発言に、思わず乾いた笑いを浮かべてしまう。
ただ、このように軽く笑っていられたのも、この瞬間までであった。
「ダメダメ!そんなの、絶対ダメ〜〜っ!」
蘭が突然立ち上がり、そう叫んだのだ。周りは皆ぽかんとしている。その視線に正気を取り戻したのか、蘭は慌てて取り繕い、再度席についた。
だが、その不自然さはどうにも拭えない。
『…(ヤバイヤバイヤヴァイィ)』
Aは、内心逃げ出したくなっていたが、そんなことをできるはずもなく…。
彼女を睨んでいたコナンが、口を開いた。
「…おい」
『は、はい…(睨まないでぇぇ)』
「…何が、あった?」
『な、何も…?(〔何か〕あったのか、ではなく〔何が〕あった、って確信犯じゃねーか!)』
「…」
『本当に何もないよ!…それとも、私のこと、信じてくれない…?』
「っ…わぁったよ…」
何がなんでも、押し切らねばならない。
もはや命にかえてでも守るべき使命のように、Aは持てる言語の全てを駆使した。
―――
和歌山在住なんですが…今日は強い地震がいっぱい…(´Д`;)
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美紀 - コナン大好きです最高ですコナン新一大好きです (2018年12月28日 21時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 8ページの哀ちゃんのセリフで「~頭沸いてるのかしら」で吹きましたw (2017年4月9日 6時) (レス) id: 8134922ea4 (このIDを非表示/違反報告)
トモシビ - 一言だけ書かせてください。kaka様の作品、全て拝読させて頂きましたが…神ですか!?本物の作家さんですか!? (2016年6月16日 18時) (レス) id: bfa307b641 (このIDを非表示/違反報告)
とみ - 14歳であの威力…チートですな! (2016年4月22日 11時) (レス) id: 86e9b475ac (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - みーさん» ですよねwコメありがとうございます! (2014年4月24日 9時) (レス) id: 903cb29af8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaka | 作成日時:2013年5月31日 13時