少女と怪盗Kの密談 ページ14
「A、落ち着いて!私は大丈夫だから!」
『蘭ちゃん…』
「ほんとに、大丈夫だから。ね?」
『…わかったよ。でも、こいつにまた何かされたら言って。その時こそは、やるから』
「や、〔やる〕ってどの〔やる〕…」
『ま、気にしないで。私はいつでも、蘭ちゃんの味方だってことだよ』
「A…ありがとう」
さっさと去れ、とまたしても睨みを効かせたAに、藤岡は〔おー怖い怖い…〕と慌てて逃げていった。
『…(キッドの野郎、まだそこにいるな…よし)』
「じゃ、戻ろっか」
『蘭ちゃん、悪いんだけど先行っててくれる?』
「え?」
『さっき、スカイデッキでハンカチ落としたみたいでさー。拾ったら私もすぐ行くから』
「そうなの?私も、一緒に行こうか?」
『いや、大丈夫だよ。あんまり遅くなると、皆心配しちゃうし…蘭ちゃんだけ、先行ってて』
Aがにっこり微笑むと、蘭は納得したらしい。彼女を見届け、周りに人がいないのを確認すると、Aはキッドに近づいた。
『とんでもないことやってくれたね…』
「は、はは…っつか、オメー気づいてただろ」
『当たり前でしょ。初対面の時点で、気づいてた私よ?』
「それもそうか…それにしても、あいつのこと相当嫌いなんだな」
『…あぁ、藤岡?あいつは…ただ嫌いっていうより、何か怪しいのよ』
「…怪しい?」
キッドは怪訝な顔をした。変装している状態で、ここまでうまく表情を出せるとは。Aにしてみれば、そのバーテンダーの顔でキッドの声は気味が悪い、という印象だったが。
『事あるごとに、変な違和感を感じるんだ…他に乗船している、記者2人にも。この3人には、重要参考人レベルの観察を心がけてるよ』
「ふぅん…」
『じゃ、私はそろそろ行くから。…あんまり、蘭ちゃんを混乱させないでね』
「あぁ、わぁったよ…」
キッドは何やら考え込んでいたが、Aはあまり遅くなってはいけないと思い、皆のいるダイニングへと向かった。
『(さて。ちょっと遅くなりすぎたか…コナンくんに糾弾されたら、どうしよう)』
まさかキッドと談笑してました、なんて言えはしまい。Aは〔はぁぁ!?〕と叫んでいるコナンと、呆れ顔の哀を思い浮かべて、苦笑した。
―――
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美紀 - コナン大好きです最高ですコナン新一大好きです (2018年12月28日 21時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 8ページの哀ちゃんのセリフで「~頭沸いてるのかしら」で吹きましたw (2017年4月9日 6時) (レス) id: 8134922ea4 (このIDを非表示/違反報告)
トモシビ - 一言だけ書かせてください。kaka様の作品、全て拝読させて頂きましたが…神ですか!?本物の作家さんですか!? (2016年6月16日 18時) (レス) id: bfa307b641 (このIDを非表示/違反報告)
とみ - 14歳であの威力…チートですな! (2016年4月22日 11時) (レス) id: 86e9b475ac (このIDを非表示/違反報告)
kaka。(プロフ) - みーさん» ですよねwコメありがとうございます! (2014年4月24日 9時) (レス) id: 903cb29af8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaka | 作成日時:2013年5月31日 13時