【名探偵コナン】もう一人の名探偵【劇場版限定】プロローグ

出会い　工藤新一篇 ページ49

『学校、明日からだよね』
「あぁ。ったく、小学生とかやってらんねーっての…」
『まあまあ。その格好で学校行ってなかったら怪しまれるからね。…じゃ、コナンくんの服買いに行きますか』
「…はあぁ…」

工藤邸を後にして、キャリーを引きずりながらショッピングモールに到着。以前、2回に渡って訪れたあのビルである。

『んー…これとーこれも。あ、それかわいい』
「おい…買いすぎんなよ」
『大丈夫だって。ってか子供服超可愛い。そしてそれが似合うコナンくんマジやばい』
「…おちょくってんのか？」
『褒めてるんだよ』

ぎゃあぎゃあと騒ぎつつ、買い物を終え、2人は帰宅した。

―数ヵ月後―

コナンが小学校に、Aが毛利家での家事に慣れ始めた頃。既に2人は、様々な事件を解決していた。いくつかの事件を解決したところで、小五郎から正式に、探偵事務所で働くことを許可されたAは、探偵として大きな成果を上げていた。その多くは、コナンと共に小五郎の顔を立てるために向いていたのだが。

そんな生活が続く中で、2人はある人物に出会った。
西の高校生探偵、服部平次と、黒の組織の元研究員、宮野志保である。

平次は新一に会うため、わざわざ大阪からやってきたのだが、当の新一は幼児化している。結局、コナン、Aと仲良くなって帰っていった。(Aとは今やメル友である。)

宮野志保は、組織から逃げるため新一の飲まされたものと同様の薬(APTX4869)を飲み、幼児化した。博士が引き取り、コナンと共に、灰原哀として小学校へ通っている。

また、彼女はAの両親と仲がよかったらしい。心を閉ざしていた哀は、Aにいち早く打ち解けた。そんな彼女を、Aはただ抱きしめて、一緒に泣いた。

毛利小五郎、もとい眠りの小五郎の名が売れ出したある日。帝丹小学校で、ある出来事が起きた。

「皆ー！今日は、新しい先生が来てくれますよー！」
「小林先生がいるのに、新しい先生が来るのー？」
「今日来てくれる先生はね、体育の授業をやってくれるの！他の授業は、お手伝いをしてくれるのよ」
「優しい先生？」
「勿論！とってもかわいい、優しい先生よ〜」

帝丹小1年、担任小林先生。コナンと哀のクラスである。また、偶然にも2人は隣同士の席だった。

「…新しい教師、ねえ。組織の奴らかもしれないわ」
「俺らに気づいてんなら、もう殺してるよ…わざわざ教師になる必要はねえよ」
「それもそうね…」

―――
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